多様な文化や価値観を持った人々が交錯する渋谷駅周辺で街とアーティストが共創する
アーティストが挑戦できる環境をつくることと同時に、再開発中から公共空間を豊かにし「人の心を楽しませ、人が歩きたくなる街」を実現することを目指して、一般社団法人渋谷駅前エリアマネジメントが2023年11月に始動したアーティスト公募プラットフォーム「TYPELESS」。一般公募を実施、厳正なる審査を経て4名のアーティストの参加が決定した。渋谷駅前を舞台とするアートプロジェクトとして、渋谷駅前ハチ公広場と渋谷マークシティを繋ぐ横断歩道エリア一帯の橋脚をジャックし、全8作品が2024年3月25日(月)に公開される。
プロジェクトタイトルは「YOU FEEL」
今回のプロジェクトタイトルを「YOU FEEL」と据え、固定概念を拭い去り澄んだ目で事物と向き合う姿勢そのものをコンセプトとした。キュレーション・企画制作はアーティスト支援やアートプロジェクト企画を手がけてきたEmbedded Blue Inc.が手がける。「時代やカルチャー」、「デジタルとアナログ」といったクロスする領域を横断し、融合させ、新たなシーンを提示するジャンルやスタイルにおいては括られない、しかし確かな共鳴や感動を生み出すアーティストたちが選出された。
参加アーティスト
KAZUSA MATSUYAMA
1992年東京出身。表情の歪みや抽象的な描写によって、表面的な喜怒哀楽だけではなく本質に潜む美しさを追求する「Anonymous Portraits」(匿名性のある肖像画)シリーズを描く。一つひとつの作品から観る人によって違う感じ方や捉え方、想像の余地を残す描写で表現している。近年では日本、米国、韓国、台湾での個展開催・アートフェアへの参加に加え、Rolls Royceイベントへの作品提供など、活動の幅を広げつつ、国内外を問わず活躍している。
三澤 亮介
1992年生まれ。立教大学映像身体学科卒業。美術家。メディアパラドックスという独自の手法を提唱し、アナログ-デジタル、写真/画像データ-絵画を制作の中で横断する。捉えられない時間の経過と人間の実体性を絵画のフォーマットの中で可視化し、自身の経験を投影したヴィジュアル構成を提示することで、固定概念の更新に挑む。作品によって現代に生きる自身の極めてパーソナルな感情や経験と、先人との記憶や時代をクロスオーバーし、普遍的な価値をスタディする機会としている。主な展示に「Tracing the night」(333 gallery,台湾,2023) 「NOH」(HOFA gallery,ギリシャ,2023)「Project the Process」(IRRITUM gallery,NY,2023)など。
新埜 康平(あらの こうへい)
東京生まれ。東京を拠点に活動し、展覧会などを中心に参加している。ストリートカルチャーや映画の影響を受け、仮名の人物や情景、日々の生活に根差した等身大のイメージをモチーフに制作。余白やタギング(文字)の画面構成等、様々な絵画的要素を取り入れ、日本画×ストリートをテーマに制作。Independent Tokyo2023小山登美夫賞。2023年metasequoia 2023笹貫淳子賞。第1回Idemitsu Art Award(旧シェル美術賞)入選。 第39回上野の森美術館大賞展入選。第56回神奈川県美術展入選。
尾潟 糧天(おがた りょうてん)
1994年北海道出身。2021年から現代画家として活動を始める。北海道の自然豊かな環境で育った経験にヒントを見出し、主に海をモチーフにした作品を制作している。絵画作品を軸としつつ、自然とテクノロジーをクロスさせたデジタル作品や身体的なパフォーマンス作品など、様々なメディアを横断しながらパラレルに自然を描き出している。2022年にはShibuya Fashion Week 2022 Springに出展。主な個展に、LIFFT Concept Shop (東京)個展「鯨寄る浦、虎伏す野辺」、2023.3 MA5 Gallery(東京) 個展 「PHYSIS」、2023.11 YOKOHAMA BAYSIDE WAREHOUSE (横浜)個展 「Surges」など。そのほか、Clio Art Fair New York(ニューヨーク) 出展。
Embedded Blue Inc. / アーティストキュレーション
アートと社会を繋ぐプロジェクトデザインを得意とし、アーティスト支援・企業の文化芸術活動支援や、パブリック空間でのアートプロジェクト企画を中心に事業を展開。IT・金融業界を経験したビジネスサイドと、多様なスキルと創造性を有するクリエーターから構成されるチームで、アーティストと共創していく独自のスタイルでクリエーションから事業開発まで幅広く手がける。
一般社団法人渋谷駅前エリアマネジメント
「遊び心で、渋谷を動かせ。」をコンセプトに、工事中のにぎわい創出、渋谷の将来像の情報発信や駅前エリア一体でのイベント実施など渋谷のまちの魅力を高める公益的な取組みを実施している。