彫刻家 掛井五郎の「超えてゆく人/掛井五郎展 変成作用」展が開催
アートビオトープ那須では、彫刻家・掛井五郎の「超えてゆく人 / 掛井五郎展 変成作用」展を2021年6月4日(金)から2022年5月31日(火)まで開催する。また、2021年4月18日(日)から5月22日(土)まで、関連企画としてギャラリー册で「超えてゆく人 / 掛井五郎展 生きているものはすべてメタモルフォーゼします。(ゲーテ)」展を開催する。
九十歳になる掛井は、マエストロのメチエを手にしながらも、それを運動の制約とはせず、さらに新しいことに挑戦し続ける稀有の作家。ブロンズや鉄という不服従の素材を用いながら、しなやかな可塑性を造形する秘法は、ほかに例を見ない。「生まれながらの描線の確かさ、大人でありながら子供の描線を有していること」と評された天性の資質が、老いることのない創造力の源泉となっている。厖大な作品群は、生きることの讃歌でありながら、死者を哀悼するエレジーであり、権力というものへのプロテストでもあるという、重層的なテクストとして解読できる。何にも囚われることのない奔放なまでの変貌ぶりは、美術界を震撼させてきた。その果敢さ、清冽なポエジー、実存的な哲学、造形の自由など、コロナ禍で打ちひしがれた心を、根底から揺さぶり、奮い立たせてくれることを願って企画された展示会となる。
作品は、敷地内の戸外、レストランμに展示されるほか、スイートヴィラ内の展示空間に陳列されます。九段下のギャラリー冊では2021年4月18日から5月22日まで、関連企画として、掛井の多彩な作品のエッセンスを抽出した展示が予定されている。
彫刻家 掛井五郎 プロフィール
1930年静岡生まれ。東京芸術大学彫刻専攻科卒業。新制作協会を中心に活動して、1982年に高村光太郎賞、92年に中原悌二郎賞受賞などを受賞。驚くべき創造力で、素材も、モチーフも、テーマも、自由に超えてゆく作品を生み出し、今もその手は止まらない。
「超えてゆく人 / 掛井五郎展 変成作用」情報
会期 | 2021年6月4日(金)~2022年5月31日(火) |
会場 | アートビオトープ那須 |
住所 | 栃木県那須郡那須町高久乙道上2294-3 |
備考 | ※6月4日(金)のみ、全室一般公開。6月5日(土)以降の客室内展示はスイートヴィラ宿泊者のみ閲覧可能。 |
URL | http://www.artbiotop.jp/ |