地域の気候に対応した建築
ベトナムの建築スタジオ、トロピカル・スペースの手掛けたベトナム・ダナンの川沿いの都市再生地区に建つ住宅。1階は長方形のレンガ壁で形成された小さなカフェとして、2階は正方形の平面に3種類のブロックを組み合わせた居住空間として使用されている。バルコニーは部屋の一部として拡張され、屋内と屋外のコモンゾーンとしてアクティビティを促し、空調の調節にも役立っている。
子供たちが大好きなガーデンスペースと、ダイニング、ベッドルーム、リビングなどの機能的なスペースが交互に配置され、家の内外に機能的なエリアを設けて互いに絡み合うように設計されている。
自然と直接触れ合い、感じることで自然を共有し、尊重する力を育む機会を増やすことが目的である。1階の中庭と外庭は壁が落とす影で仕切られ、形づくられている。毎朝焙煎したコーヒーの香りに包まれて目覚め、穏やかな音楽を聴きながら、一日のはじまりを楽しむことができる。
トロピカル・スペースについて
トロピカル・スペースは2011年にグエン・ハイ・ロンとチャン・ティ・グー・ゴンの2人の建築家によって設立された。トロピカルな環境で生活していた二人は、建築は人々が周囲の環境とどのように調和して生活するかに影響を与えることができると気づき、建築家は作品を通じてその考えを奨励し、鼓舞したいと考えている。トロピカル・スペースのすべてのプロジェクトは彫刻と気候という2つの主要なデザイン的影響を受け、その土地の気候に対応し気候変動の影響を緩和することから始まる。トロピカル・スペースの建築スタイルは、彫刻のようなフォルムとシンプルな形状からインスピレーションを受けている。