ホスピタリティとクライアントエクスペリエンスの融合
カシアン・アーキテクチャー・インテリア・デザイン・アンド・プランニングは、スタイクマン・エリオット法律事務所の新しいオフィスをリデザインした。本プロジェクトでは、ホスピタリティとワンランク上のクライアントエクスペリエンスをシームレスに融合させるとともに、革新的なワークスペースを導入することでスタッフのオフィス回帰を実現した。この先進的なプロジェクトは2024年カナディアン・インテリアの「ベスト・オブ・カナダ」賞や、権威あるショー・コントラクト・アワードの「ベスト・オブ・リージョン-カナダ」賞、2024年の「ベスト・オブ・グローブ-ワールドワイド」賞を受賞するなど、大きな評価を得ている。
広さ40,000平方フィート(約3,700平方メートル)のオフィスは、内部階段の追加に加え、様々な多機能スペースを設け、スタッフとクライアントが心地よく滞在できるようにした。内装は、木材を多用したホスピタリティにインスパイアされたリッチな美しさが特徴で、リッツ・カールトンをモデルにしたダークでムーディーなチェリーウッドの壁や床材がモダンな雰囲気を醸し出している。
ミーティングルームの前面にはグレージングが施され、クライアント・エリアに光を取り込むとともに、フィルムでプライバシーを確保。クライアントに面したフロントスペースは単なるオフィス・スペースではなく、ミーティングから接待まで簡単に転用できる多目的ルームが追加された。一方、裏側はより経済的で機能的なスペースとしてデザインされている。
メインエリアの先、42階には弁護士ラウンジ、学生のトレーニングエリア、コラボレーションや交流を促すブレイクアウトスペースが配置された。41階には、ライブラリー、オープン・コラボレーション・エリア、セントラル・カフェがある。遅くまで働くスタッフやパートナーがダイニングルームに集まって夕食をとれるアメニティスペースの設置は、本プロジェクトでの重要事項だった。
デザインの主役はU字型の内部階段と、格子状のパターンを持つ金色のキャノピー構造で、機能性あるスペースとミーティングエリアの中心となっている。パウダーコーティングされたゴールドのメタルワークが階段の開口部を包み込み、カーテンウォールとして41階まで伸びている。バンカーズワイヤーは、消防法の要件も満たす美しい構造要素となっている。視覚的なインパクトが大きいだけでなく、レベル間の移動を容易にする機能的な手すりを設置することで、その利用を促すことも課題であった。
2フロアにわたるキャノピーから吊り下げられ、天井にディテールを加えているのは、オランダの家具デザイナーMoooiによる彫刻的な照明器具。その他にも、装飾的な壁掛け燭台など、特注の照明が施されている。明るい空間は、法律事務所のアートコレクションを展示するのに最適な背景となっている。
石材を使用し、特注の家具を選んだだけでなく、本物の木材の代わりにバックペイントのガラスとLVTの床材を使用することで、クライアントの予算内に収めながら、高級感のある空間に仕上げている。オフィスがある一等地からは、カルガリー・タワーの反射を含む街の象徴的な眺望が楽しめるだけでなく、受付やクライアントに面したエリアより川の渓谷や山々まで見渡すことができる。
カシアン・アーキテクチャー・インテリア・デザイン・アンド・プランニング
デザインの力がより良い世界を創造できると信じ、建築、インテリアデザイン、プランニングをグローバルに展開している。建築家、デザイナー、プランナーとして、人々を支持し、生活を向上させ、人々と場所の間に深いつながりを生み出すデザインソリューションを提供。世界に対する飽くなき好奇心を持ち、その中間的な思考を活かして目に見えないものを目に見えるものにする。カナダ全土のオフィスを拠点にグローバルに活動し、先見の明と情熱、そして勇気あるクライアントとパートナーシップを組むことで、コミュニティ全体に変化をもたらす結果を共に達成している。