出会いと共創の起点となり100年先まで残る希望を生み出す施設に

真庭市は大山隠岐国立公園の一部である蒜山高原にある旧レストハウスを世界的な建築家・隈研吾率いる設計事務所がリノベーションしたシェアオフィス「蒜山ひととき」を2023年5月1日にオープンした。真庭市は持続可能な開発目標「SDGs」の達成に向けた優れた取り組みを行う「SDGs未来都市」に、また、その取り組み自体も先導的なものとして全国10事業の「自治体SDGsモデル事業」に選定されている。adf-web-magazine-municipal-sdgs-model-projects-1

シェアオフィス「蒜山ひととき」は真庭産の木材や自然素材をふんだんに使用し、窓の外に広がる蒜山の景観が新たなビジネスを生み出すインスピレーションの源になり、テレワークやものづくりの活動拠点として、蒜山や真庭の発展にも寄与することを期待している。オープンに先駆けて、2023年4月28日(金)にシェアオフィスの設計・内装デザインを監修した建築家隈 研吾、真庭市長太田昇が登場したオープニングセレモニーを実施した。adf-web-magazine-municipal-sdgs-model-projects-7

シェアオフィス「蒜山ひととき」は、真庭の木をふんだんに使って、内装を手直ししました。木の皮(バーク)を見せるようなデザインとして、真庭の自然を感じられるような木の使い方をしております。また、空間はなるべくオープンスペースにしたことで、様々な出会いが生まれるような空間の作りにいたしました。様々な出会い、セレンディピティが起こる予感がする場が完成したので、ぜひともこの場所で皆さんと一緒に新しいものを創造し、新しいライフスタイルを世界に発信する場にしていきたいと考えております。

建築家 隈 研吾

オフィススペース

大きく吹抜けた部屋に、皮付き木材に包まれた柱と梁で構成された、開放的で温かみのある空間。景色のいい窓周りには、作業に集中できるようにパーティションで区切られたカウンター席を配置。吹抜けの下にはテーブル席やソファ席を並べ、その近くにカフェカウンターを設置。入居者同士の交流を促す。adf-web-magazine-municipal-sdgs-model-projects-3

ミーティングルーム

ガラスで柔らかく区切られたミーティングルームは、テレビ会議やミーティングでの利用を想定。adf-web-magazine-municipal-sdgs-model-projects-4

作業スペース

音や匂いを考慮し少し奥まった場所に設置。模型等の工作物をつくりやすいよう、大きな机を配置。機械スペースでは、創作の幅を広げるレーザーカッターや3Dプリンターを導入予定。adf-web-magazine-municipal-sdgs-model-projects-5

多目的スペース

ワークショップ、展示スペース等、幅広い用途に使うことを想定。