クライン・ダイサム・アーキテクツによる有機的なファサードで新たに生まれ変わった「カルティエ 心斎橋ブティック」移転リニューアルオープン

カルティエはカルティエ 心斎橋ブティックを近隣に移転し、2021年5月20日(木)にリニューアルオープンした。2000年のオープン以来、関西の旗艦店として長きにわたり大阪とともに歩んできた「カルティエ 心斎橋ブティック」は、最上のサービスとラグジュアリー体験を通してメゾンの真髄を象徴する場所として、装いも新たに生まれ変わった。歴史と近代性を兼ね備える御堂筋の街並みに見事に溶けこむファサードは、クライン・ダイサム・アーキテクツによるもの。サステナビリティの観点から、素材は古くから日本の社寺建築等に使われてきた国産のヒノキを採用。職人のクラフツマンシップによって、丁寧にかたちづくられた枡形のウッドピースを積み上げた有機的なファサードは、昼は自然光が木の質感を際立たせグラフィカルな印象に、一方夜になると、木漏れ日のような優しい光で御堂筋をやさしく照らし、昼夜異なる表情で道行く人々を魅了している。

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枡形のウッドピースを積み上げた有機的なファサード

インテリアデザインを手掛けるブルーノ・モワナーは、大阪の文化、歴史、自然環境とエレガンスを組み合わせ、空間を構成する細部にいたるまでこだわり、よりフェミニンでモダンな空間としてブティックに命を吹き込んだ。曲線的な建物のエントランスから、桜の花びらにちなんだカラーを基調とするウィメンズエリアが広がり、大きなアートウォールに目を奪われる。これは日本人アーティスト安喜万佐子氏が手掛けた作品で、日本の伝統とカルティエとの出逢いを象徴している。大阪の長い歴史と共にある水をテーマとし、金箔によって浮かび上がる古代の海岸松を水鏡に映るように配置。現代の御堂筋の美しいイチョウがそれを包み込むように膠(にかわ)で描かれている。古来の表現を現代に引き継ぐ水のかたちをプラチナ箔で、そこに堂々と立つカルティエの象徴であるパンテールを焼き銀箔で表現、文様的かつ時空を旅する幻想性を呼び覚ます。

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クローク© Cartier

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カルティエの象徴であるパンテール© Cartier

新たな取り組みとして、クロークならびBARカウンターが設置された。Maison=家という名にふさわしい、くつろぎと親密な雰囲気の中で、ひとりひとりに合わせた、ふさわしい一点を見つけ出す唯一無二のひとときを提供する。

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BARカウンター© Cartier

曲線が美しい階段で2階に上がると、華やかで色彩溢れる空間が広がる。ユニークで洗練されたインテリアを取り入れたサロンスペースには、カルティエの伝統的なパンテールのスポッツモチーフが御堂筋を想起させるイチョウに変化する、漆塗りの作品が飾られている。パリで3代続く漆工房アトリエ ミダベインが手掛け、カルティエにとって初のパンテール作品に登場したスポッツモチーフのグラフィカルさを見事に捉えている。さらに国内初の試みとして、デジタルプレゼンテーションが可能な大型モニターを設置。新たなコミュニケーションの機会が提供される。

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カルティエの伝統的なパンテールのスポッツモチーフが御堂筋を想起させるイチョウに変化© Cartier

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ユニークで洗練されたインテリアを取り入れたサロンスペース© Cartier

インテリアデザインのハイライトのひとつともいえるシャンデリア。1Fはホワイトガラス、コパーメッシュ、透明ガラスの3層から成る手吹きガラス製で、2Fには白い磁器で植物の繊細さを見事に表現したデザインにベネチアンガラスのモダンなシャンデリアと、計3つの異なるシャンデリアがブティックを彩る。

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シャンデリア© Cartier

2020年、カルティエはハイジュエリーにおける成熟した日本市場の要請に応えるため、国内5店舗を “ハイエンド ブティック” と位置づけ、ハイジュエリーを常時観れる特別な店舗として展開。その1つが今回リニューアルの心斎橋ブティックだ。長い時を経て形成された石を素材に、継承された伝統とモダニティ、そしてあくなき好奇心をインスピレーションとする、それぞれの時代に呼応したタイムレスなデザインを常に生み出し続けるカルティエのハイジュエリー。サロンスペースの横に位置するプレステージエリアでは、3Dプリントした素材で覆ったドア、手作業で作り上げる壁紙、パネル細部に至るまで、カルティエのたぐい稀なクリエイションが最も美しく見えるよう、緻密にデザインされている。

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© Cartier

そのほか、日本の伝統的な木工技術である組子を採用したウォールが印象的なユニセックスエリアやメンズアイテムやアクセサリーを取り揃えるエリア、そしてアフターケアを対応するカスタマーサービスなど、あらゆるご要望に応えるメゾンとしてのミッションを果たすにふさわしい空間が広がる。ジュエリー、ウォッチをはじめ、レザーグッズや昨年本格的に展開をスタートしたフレグランス、インテリアを彩るオブジェやアクセサリーなど、幅広い製品を取り揃えたカルティエ 心斎橋ブティックにて、普遍の美を追求しつづける カルティエの世界を巡る旅が楽しめる。

期間限定の特別コンテンツ

今回の移転リニューアルオープンを記念した特別コンテンツも展開。ブティック内のQRコードを読み取ると、カルティエの象徴である煌めくパンテールがスマートフォン上に登場。舞い散ると足跡が現れるというAR技術を駆使したデジタルアニメーションを、6月20日までブティックにて楽しむことができる。

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Panthere AR Content© Cartier

貴重な「カルティエ コレクション」を展示

「Precious Cartier Symbols: Love, Family Bonds and Happiness―愛と絆・幸福のシンボル―」と題し、「カルティエコレクション」より愛・絆・幸福のシンボルをテーマに31のアーカイヴピースを6月20日まで特別展示する。

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© Cartier

カルティエコレクション

1970年代にカルティエは、メゾンの歴史とその創作の芸術的な発展の証となるコレクションの収集を始めた。70年代以前に制作されたジュエリー、時計、プレシャスアクセサリーの作品が保存のために収集され、1983年に「カルティエコレクション」として正式に創設された。現在「カルティエコレクション」は1860年代から2000年代の作品で構成され、これら作品はカルティエの170年を超える歴史に刻まれたスタイルと創造性を示す有形の記録としてだけでなく、19世紀末からの宝飾芸術と社会の進化の広い歴史をたどる資料としての役目も果たしている。現在の収蔵作品数は約3,500点を数え、その数を増す「カルティエ コレクション」は、世界中の美術館の熱い注目を集めてきた。パリのプチパレ美術館にて1989年に最初の大規模な展覧会が開かれて以来、これまでニューヨークのメトロポリタン美術館(1997年)、ロンドンの大英博物館(1998年)、モスクワのクレムリン美術館(2007年)、北京の紫禁城内故宮博物院(2009年と2019年)、パリのグランパレ美術館(2013年-2014年)、キャンベラのオーストラリア国立美術館(2018年)、東京の国立新美術館(2019年)など、世界でも有数の文化機関で展示されている。

カルティエ 心斎橋ブティック詳細

新住所〒542-0086 大阪府大阪市中央区西心斎橋2-1-3 
営業時間12:00-20:00