アンドレ・フーとダニエル・カルバートシェフによる味覚と視覚のコラボレーション”SÉZANNE”
フォーシーズンズホテル丸の内 東京にフレンチダイニング「SÉZANNE(セザン)」 とフレンチビストロ「MAISON MARUNOUCHI(メゾン マルノウチ)」 が、ダニエル・カルバートシェフと香港を代表する建築家アンドレ・フー(André Fu)の18か月にわたるコラボレーションによって2021年7月誕生する。2021年1月に惜しまれながら閉店したホテル7階のフランス料理レストラン「MOTIF」のデザインを手掛け、フォーシーズンズと東京・丸の内を知り尽くしたフーが、都心に佇む全57室のブティックホテルに、知る人ぞ知る隠れ家的なダイニング空間をつくりあげる。
2年連続でミシュラン1つ星、さらに2020年「アジアのベストレストラン50」で第4位の快挙を達成したダニエル・カルバートシェフが生み出す、ダイナミックかつ緻密で繊細なフランス料理と同時に、ガストロノミーとデザイン、味覚と視覚のブレンドの妙を提供する。
アンドレ・フーが語るデザインと料理の関係
SÉZANNEのデザインコンセプトについて
「ダニエルシェフの緻密で端正な料理を中心に、感性に触れる場所というアイデアを具現化しました。SÉZANNEは『リラックスしたラグジュアリー』という私にとって特別なテーマと、エレガンスが融合した場所です。ダイナミックなフランス料理が楽しめるメインダイニングはフレッシュかつコンテンポラリーで、特別な会話やコミュニケーションが生まれるサロンのような場所として位置付けています。」
ハイライトについて
「SÉZANNEでは現代的でありながら新鮮、無垢であることを表現しています。グレーのユーカリの木材を用いたフレンチパネルやルリエーブルのシルクの装飾を使って、ダイニングエリアをより親密な空間に仕上げています。メインダイニングの中央にはデキャンタージュステーションを設けました。カラーラ大理石のアイランドカウンターは有機的な彫刻を施しています。和と洋のエッセンスを融合したニコライバーグマンによる装花が四季の移ろいを感じさせます。最も注目してほしいのはサテライトキッチンの様子を眺めることができ、インタラクティブなシェフズテーブルとしても機能するプライベートダイニングルームです。フレンチウインドウにインスパイアされたガラス越しに、キッチンで繰り広げられるダニエルシェフの料理の世界を垣間見ることができます。」
クロスカルチャーな要素について
多文化での生活で磨かれた独自のフィルターを通して、西洋の美に東洋の伝統や質感を融合しモダンに昇華させるフーのスタイルは、SÉZANNEのデザインにおいてもハイブリッドな形で表現されている。
「眼下を新幹線が行き交う東京らしい景色が楽しめるシャンパンラウンジには、フレンチスタイルのパネルと、『アンドレ・フー・リビングコレクション』からヴィンテージをイメージさせるヴェルヴェットの椅子、フランス人アーティスト、エルヴェ・ヴァン デール・ストラッテンの照明を配置しました。食前酒や食後のデザートを楽しんだり、ナイトキャップでくつろいだり。ラウンジはダイニング体験の中でも重要なパートです。」
「メインダイニングの手織りカーペットは日本の禅庭園の砂の模様をモチーフに取り入れました。床から天井までの大きな窓の向こうに広がる煌びやかな都会のパノラマとの、静と動のコントラストを表現しています。ユーカリの木材と土壁を組み合わせた壁面は『日本の侘び寂びの世界観』を表しています。」
色彩と照明について
「メインダイニングはミネラルブルー、グレー、ダスティピンクといった軽やかな色合いを基調とし、オリジナルの照明を導入しました。ブロンズとユニークな手吹きガラスのペンダント照明はデザインに丹精こめた作品で、ソフトでありながらも彫刻のような質感が感じられます。」
アンドレ・フーについて
2019年ELLE Decoration Chinaインテリア・デザイナーオブ・ザ・イヤー(2019)、2016年Maison & Objet Asiaデザイナー・オブ・ザ・イヤー(2016)、さらにウォールペーパー誌「インテリアデザイナーTOP20」に選ばれたアジアで最も人気の建築家。ルイ・ヴィトンの「オブジェ・ノマド・コレクション」への参加や、香港、東京、上海のコンテンポラリーアートギャラリーとのコラボレーション、さらに「ヴィラ・ラ・コスト」(フランス)、「ザ・バークレー」(イギリス)、「HOTEL THE MITSUI KYOTO」(京都)、「ジ・アッパーハウス」(香港)といった世界各国のホテルやレストランまで、その活動は多岐にわたる。