現代建築を切り拓くデジタル・クラフトマンシップ。『サーフェスデザイン&テクノロジーの現在』が出版
彰国社は、書籍『サーフェスデザイン&テクノロジーの現在』を2021年8月31日に出版する。k/o design studio 押野見邦英が編著、ナカサアンドパートナーズ中道淳が撮影、旭ビルウォールが編集協力を行った。
撮影はナカサアンドパートナーズの中道淳が全面的に担当。カラー写真が多い建築雑誌の中で敢えてモノクロームを基調とした構成とし、建築家の意図した「デザイン」「質感」を表現することに注力した。
図面は施工図を基に、彰国社編集部、アートディレクター塩谷嘉章が編集を担当。写真同様のトーンとなるよう黒地に対する白線の構成とし、建築図面が本来持つ美しさの表現を追求した。本全体はモノトーンでありながら4色のインク(部分的にシルバーの計5色)を用い、写真集に引けをとらない再現性と、印刷物ならではの質感も追求し、本=オブジェクトとしての存在感を際立たせている。
(本編より)
日本の建築は長いこと外観といえば、柱間のデザインがエンジニアリングの要素とともに語られることが多く、近年になってようやく姿という建築全体の把握が問題とされるようになったものと思われる。大袈裟に言えば、建築のサーフェスデザインやテクノロジーという新たな概念の登場である。本特集では、そうした日本では認知度が低いサーフェスデザインやテクノロジーの言わば黎明期を今日まで支えてきた旭ビルウォールが建築家とともに手掛けてきた最近の作品例をその表現はもとより、建設インダストリー側の用語であるDfMA(Design for Manufacturing and Assembly)の観点からも解読してみたいと思う。
目次
AGBのデジタル・クラフトマンシップ(押野見邦英)
- Louis Vuitton Maison Osaka Midousuji
- GINZA SIX House of Dior Ginza
- すみだ北斎美術館
- ロロ・ピアーナ銀座店
- 資生堂銀座ビル
- 洗足学園音楽大学 Stage on the Lawn
- 洗足学園音楽大学 Silver Mountain
- 上越市立水族博物館 うみがたり
- 大分県立美術館(OPAM)
- 渋谷フクラス
- 香月メディカルビル
- ミキモト銀座本店
- 金沢海みらい図書館
- The Tender House
- カンダホールディングス本社
- 東京大学安田講堂 改修
- 全国信用組合会館
- i liv(アイリブ)
エキスパートインタビュー
- GRC – 鉄を目指して
- ガラスより – 自由な形へ
- 施工 – デジタルと現場の狭間で
- デジタルテクノロジー – 職人の精度や勘はどこまでデータに置換え可能か?
- 要素技術の構成設計 – あらゆる知見の統合へ
鼎談 人間とデジタルテクノロジーが建築の海を渡るとき 押野見邦英+山梨知彦+櫻井正幸
編集体制
編著 : 押野見 邦英(k/o design studio)
撮影 : 中道 淳(ナカサアンドパートナーズ)
デザイン : 塩谷 嘉章(SHIOYA Tokyo)
出版 : 彰国社
編集協力:旭ビルウォール(AGB)
『サーフェスデザイン&テクノロジーの現在』書籍詳細
著者 | 押野見邦英 |
発売日 | 2021年8月31日 |
出版 | 彰国社 |
仕様 | 188ページ |
定価 | 3,740円(税込) |