未来の都市生活モデルを体現する文化的ランドマーク

オーレ・シェーレン事務所が、中国・深圳における「後海ハイブリッドキャンパス」の計画を発表した。本計画は仕事、生活、文化、レジャー、自然をシームレスな都市生態系に統合することを目指す変革的な開発プロジェクト。現在建設中で2026年末の開業を予定。かつて漁村であり、今や世界的なイノベーションの拠点となった後海地区に建設される本プロジェクトは、都市の急速な進化と、都市生活と自然の関係を再定義しようとする野心を象徴している。

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©BÜRO OLE SCHEEREN

深圳の経済特区(SEZ)設立45周年を背景に、ハイブリッドキャンパスは都市実験の「実験室」としての役割が期待されている。文化主導の計画とヒューマンスケールの都市計画で知られる後海地区は、持続可能な開発の旗艦モデルとなることが想定されている。

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©BÜRO OLE SCHEEREN

250万平方フィートに及ぶ本計画では、4つの彫刻的なタワーが4区画に配置される。曲線的なシルエットがスケール感を和らげ、段差を付けたボリュームがスカイラインにリズムを加える。高架橋による立体遊歩道が各タワーを連結し、緑豊かな中央の「オアシス」を囲む環状空間を形成。地上通路と複数の高架公園を組み合わせたこの多層的な循環システムは、歩行者と自転車利用者の双方に開放された連続的な緑のネットワークを創出している。

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©BÜRO OLE SCHEEREN

各タワーはそれぞれ異なる機能、フレキシブルなワークスペース、共同生活型アパートメント、ホテル客室、サービス付きレジデンスなどを担う。これらが一体となり、24時間活動可能な多世代コミュニティを形成、文化施設が開発の中核を担い、屋上テラスや屋外スペースからは深圳と南シナ海のパノラマビューが広がる。

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©BÜRO OLE SCHEEREN

持続可能性に十分に配慮した設計となっており、日陰の歩道、自然換気、水景施設が温度調節と快適性向上を実現。季節ごとに変化する地域の植物を景観に統合し、生物多様性を豊かにする。深圳地下鉄システムと直接接続する設計で、駅へのアクセスは統合され商業施設とも連携し持続可能な移動を生み出している。

都市と自然、技術と文化、商業とレジャーの境界を曖昧にする後海ハイブリッドキャンパスは、深圳の都市革新における新たな章を体現している。

ビューロ・オーレ・シェーレン事務所(Büro Ole Scheeren)

建築、都市デザイン、インテリアデザイン、研究を実践する国際的な建築事務所である。香港、北京、ロンドン、ベルリンにオフィスを構え、世界中で先駆的な建築プロジェクトと都市開発を設計・実現している。これまでにオレ・シェーレンが手掛けたプロジェクトの総面積は100万平方メートルを超え、現在建設中のプロジェクトがさらに100万平方メートル、設計中のプロジェクトが同規模に上る。これらの建築物は数々の賞を受賞しており、2025年にはテンセント・ヘリックスとザ・アクシオムがCTBUH優秀賞を、2023年にはビューロ・オーレ・シェーレン設計のフィフティーン・フィフティーンが同賞を受賞。2023年にはシンガポールの「ザ・インターレース」がCTBUH 10年賞、2021年にはシンガポールの「DUO」がCTBUH都市居住環境賞、2015年にはシンガポールの「ザ・インターレース」がワールド・ビルディング・オブ・ザ・イヤー賞、2013年には北京の「CCTV本社ビル」がCTBUH世界最高高層建築賞を受賞している。