節目の年にふりかえる

美術家/写真家の勝又公仁彦による個展「WAR REQUIEM I」がKOKI ARTSで2025年7月26日(土)から8月23日(土)まで開催中。昭和100年・戦後80年という節目を迎える2025年にあわせ、本展は、勝又が発表してきたシリーズ、硫黄島を題材とした《硫黄島へ》は20年ぶりの展示、同じく20年前の8月6日と9日に広島・長崎で被爆樹を撮影した初展示となる《Remains》により構成された展示内容となっている。

adf-web-magazine-katsumata-koki-arts-1

adf-web-magazine-katsumata-koki-arts-2

勝又は、陸上自衛官の父のもと実弾演習の音が日常的に響く静岡県御殿場市で育った原体験に加え、親族には少年期に防衛庁長官を務めた人物を持つ。また、母の叔父の一人は10代で志願し硫黄島で戦死、もう一人は海上自衛隊員。こうした家族的・地理的背景が、勝又の視座を形づくっている。

adf-web-magazine-katsumata-koki-arts-3

adf-web-magazine-katsumata-koki-arts-4

両シリーズに通底するのは、戦争や原爆による甚大な被害のみならず、戦後も物言わぬまま静かに生き抜いてきた存在へのまなざし。声なきものへの共感から生まれた勝又の作品は、記憶と向き合い、鑑賞者に静かな問いを投げかけている。

勝又公仁彦

静岡県生まれ。早稲田大学法学部卒業、インターメディウム研究所修了。現在、京都芸術大学教授・多摩美術大学非常勤講師。多様な被写体のもとで「時間」「光」「場所」などをサブテーマに、常に写真と映像の構造に触れる作品を展開。​主な受賞に「さがみはら写真新人奨励賞」(2001年)、「日本写真協会新人賞」(2005年)。

勝又公仁彦個展「WAR REQUIEM I」開催概要

会期2025年7月26日(土)~8月23日(土)
時間12:00~19:00 (日月火祝 休廊)
会場KOKI ARTS
URLhttps://www.kokiarts.com/