娘との日常から生まれたカラー作品とベッドメリーを発表
アーティスト平山昌尚による個展「高松、赤ちゃん2」が2026年6月12日から7月5日まで、東京・渋谷のOIL by 美術手帖ギャラリーで開催される。本展は、2024年に香川県高松市のSyndicateで発表された「高松、赤ちゃん」の続編となるシリーズ展であり、モノクロームを基調とした前作から発展し、カラー作品を中心に構成される。平山昌尚は、紙やマーカーといった身近な素材を用いながら、単純化されたフォルムや独特な手描き文字による表現を展開してきた。見たものをそのまま再現するのではなく、自身の感覚を通して再構成する制作手法によって、ユーモアと軽やかさを備えた独自の作品世界を築いている。
本展では、色や数字に興味を持ち始めた娘との日常をきっかけに制作された《数のクイズ》《色のクイズ》をはじめ、新作カラー作品4点を発表する。また、娘と訪れたイルカショーの記憶をもとに制作された《TAKAMATSU》や、フランスの芸術家アンリ・マティスの作品世界を引用したベッドメリーも展示される。平山は本展に寄せたステートメントの中で、育児を通して娘から多くの着想を得たことを明かしている。誕生した娘のために制作した《ダンスのメリー》や《赤ちゃんのART》は、作品であると同時に実際に使用する道具でもあったという。その後、成長した娘と学びながら制作した《数のクイズ》《色のクイズ》、そして家族との思い出を反映した《TAKAMATSU》へと展開していく制作の軌跡が、本展を通じて紹介される。また会場では、展示作品をモチーフとしたトートバッグ、バンダナ、ステッカーセットなどの新作グッズも販売予定。作品販売は会場に加え、OILオンラインストアでも実施される。
育児と芸術の交差点
本展の背景には、平山が影響を受けたオランダの絵本作家ディック・ブルーナや、ブルーナに大きな影響を与えたアンリ・マティスの存在がある。ブルーナはマティスのロザリオ礼拝堂を訪れた経験から、色彩と形態の単純化という表現へたどり着いた。平山もまた、娘との日常を通して得た気づきを作品へと昇華し、家族との関係性そのものを創作の源泉としている。《数のクイズ》や《色のクイズ》は、教育的な側面を持ちながらも、平山らしい軽やかなユーモアと視覚表現によって構成される。作品と日用品、アートと生活、親と子の関係を横断する試みは、現代における芸術のあり方を問い直すものとなっている。
平山昌尚 プロフィール
1976年兵庫県生まれ、香川県在住。絵画、ドローイング、パフォーマンスを中心に活動するアーティスト。主な個展に「ニース」(Yvon Lambert、パリ、2024)、「ニース」(Gallery αM、東京、2023)、「町の絵」(clinic、東京、2022)、「NFT」(NADiff Window Gallery、東京、2022)、「1〜4」(VOILLD、東京、2020)などがある。
平山昌尚「高松、赤ちゃん2」開催概要
| 会期 | 2026年6月12日から7月5日まで |
| 時間 | 11:00〜21:00 |
| 会場 | OIL by 美術手帖ギャラリー |
| URL | https://tinyurl.com/yc8ta9n9 |

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