農村地帯に根ざし経済復興と産業転換と直結した地域の拠点
アート、デザイン、ファッション、建築に応用されるバイオデザイン戦略に特化した拠点「バスク・バイオデザイン・センター(BDC)」は、地域の産業基盤を強化し競争力を向上させる戦略において、イノベーションとバイオエコノミーに取り組んでいる。スペイン・バスク州ビルバオ近郊エンカルタシオネス地方にある小さな町グニェスの田園地帯に位置し、循環経済と持続可能性に関連する分野の企業にとって地域を魅力的な場所に変え、より質の高い機会の創出を目指す推進プロジェクトとしての役割を担っている。
BDCの主な役割は、自然や生物をインスピレーションや開発の源として活用し、バイオデザインによるイノベーションを進めることである。このアプローチは製品、素材、システムのデザインに生態学的原則を統合した持続可能なソリューションを生み出すことに重点を置いており、より循環的で環境に優しい経済を推し進め、産業と社会の両方にプラスの影響を与えるプロジェクトを開発することを目指している。
持続可能で責任ある経済への企業、事業、サービスへの移行を進める戦略的経営の専門家を育成すべく、デザインの専門家やアーティストが自らのプロトタイプを製作するためのトレーニングが用意されている。テキスタイル分野に応用される新技術に焦点を当てた学際的なコースである6ヶ月間の大学院プログラム、ファブリックアカデミーや、年間を通じてあらゆるクリエイティブ・ラインに焦点を当てた短期公開講座も開講するなど、美術、ファッション、デザイン、建築の各大学を学術的に補完する役割を担う。こうした各大学に合わせたプログラムを企画・運営するなど、BDCは様々な芸術表現におけるイノベーション、才能支援、参加型運営、地域環境などの観点から、クリエイションと制作プロセスを支援している。また、農村と都市のライフスタイルを変革し、再評価し、つなげることに寄与する持続可能な新製品や新素材の開発を望む新進アーティストやクリエイターに向けて、研究レジデンス・プログラムも開催している。
バスク・バイオデザイン・センター(BDC)概要
所在地 | Lasier Auzoa, 15, 48840 Gueñes, Bizkaia, Spain |
URL | https://www.basquedesigncenter.com/ |