テーマは「ボーダー」
2025年6月21日から10月5日まで開催される第26回インターナショナル・ガーデン・フェスティバルの選定プロジェクト4作品が発表された。「ボーダーズ」というタイトルがつけられた今回、今日のポストコロニアルな文脈におけるボーダーという概念を再考し、庭/ランドスケープに対する既成概念を見直し来場者と積極的に対話する庭園の環境に移し替えるデザイナーを世界中から募集。27カ国のデザイナーによる合計180のプロジェクトが提出された。
今年の審査員には、ヴァンサン・ギネ(ランドスケープ・アーキテクト、パリ建築・都市・環境委員会アーバニスト、イル・ド・フランス景観連盟副会長、ヴェルサイユ国立高等造園学校プロジェクト科客員講師)、ガブリエル・ラコンブ(建築家、OAQ; ランドスケープアーキテクト、ビジュアルアーティスト、アトリエMAP共同設立者)、リュシー・サン=ピエール(ランドスケープアーキテクトAAPQ、FCSLA、ルメイ社シニアパートナー)、アレクサンダー・リフォード(リフォード・ガーデンズ/国際庭園フェスティバルディレクター)、エヴ・ドゥ・ギャリー=ラマンク(国際庭園フェスティバル芸術監督)、フランソワ・ルブラン(国際庭園フェスティバル技術コーディネーター)らが名を連ねている。
選出されたプロジェクト
バック/グラウンド(パトリック・ベリュベ、カナダ・ケベック州)
Peek-a-Boo(エルミーヌ・ドゥマエル、スティーブン・ジンメラー、ケベック・カナダ・アメリカ)
紛争の傷跡(マイケル・ヒッテル・ソロ、デンマーク)
You Shall(Not)Pass(シモン・バレット、ケベック・カナダ)
特別賞
そのほか、3つのプロジェクトが審査員特別賞を受賞した。
- EN CAS D'INTRUSION COMPOSEZ 511」(Boris Pintado、カナダ)
- Le Langage de l'érosion(Rémi Bonin and Vincent Morrier、カナダ)
- Lookout to a Scented Garden」(González Serrano Studio+、スペイン)
インターナショナル・ガーデン・フェスティバル
北米で最も重要なイベントのひとつであり、毎年開催される世界有数のガーデン・フェスティバルである。2000年の初開催以来、180を超える現代庭園がグラン・メティスで展示され、またカナダ国内のみならず、世界各地の屋外プロジェクトとして開催されている。ガスペ半島の玄関口に位置するレ・ジャーダン・ド・メティス/リフォード・ガーデンで開催されるこのフェスティバルは、エルシー・リフォードが造園した歴史的な庭園に隣接する場所で開催されるため、歴史と現代性の架け橋となり、保護、伝統、革新の間の対話を確立している。このフェスティバルでは毎年、70人以上の建築家、造園家、デザイナーがさまざまな分野で手掛けた20以上のコンセプチュアル・ガーデンが展示される。