統合デザイン専攻(SID)新設に向けたパイロットプログラム 第1弾

多摩美術大学は2026年4月に開設予定の大学院「統合デザイン専攻(School of Integrated Design|SID)」の始動に先立ち、ファーウェイ・ジャパンと連携した実践型教育プロジェクト「SOUND_BODY_LIFE project HUAWEI×SID」の成果発表展を、2025年11月5日(水)から11月16日(日)予定東京・南青山の「LIGHT BOX SATELLITE」で開催する。

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「SOUND_BODY_LIFE project HUAWEI×SID」成果発表展(外観)

本プロジェクトは、新大学院設立に向けたパイロットとして行われたもので、ファーウェイのデザイナーやエンジニアと、多摩美術大学の教員・学生が共同で「音(Sound)・身体(Body)・生活(Life)」の関係性を捉え直し、新しいイヤホンのあり方を探る取り組みを行った。

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展示の様子1

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展示の様子2

音・身体・生活のあいだに現れる曖昧さをデザインする

「SOUND_BODY_LIFE」プロジェクトでは、現代の生活の中における“音”にまつわる兆しを丁寧に観察し、そこから立ち上がる新しい電子機器(イヤホン)の可能性を探ってきた。音は空気とともに空間を満たし、私たちの身体は必要な情報だけを選択的に受け取るが、実際には多くの情報が無意識のうちに身体と結びついている。本展では、そうした曖昧で可変的な感覚の重なりに焦点をあて、技術と感性が交差する領域でのデザイン提案が行われる。展示作品群は、音と身体、日常生活の中にある些細な現象に対して繊細に反応し、イヤホンというプロダクトを通じて人と世界のつながりを再考する内容となっている。

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「SOUND_BODY_LIFE project HUAWEI×SID」展示作品(一例)

プロジェクトコンセプト「Hues in GRAY」

本プロジェクトの中心には、ゲーテの『色彩論』に見られる「グレー」という概念が据えられている。「グレー」は光と闇の間にある中庸の色として、曖昧さ、思索、感情の揺れを象徴する。

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プロジェクトコンセプトメインビジュアル

好きと嫌いのあいだ、夜明けと夜のあいだ、色づき始めた木々や流れる車窓の風景、ずれた靴下や閉まっていない引き出しといった、曖昧で定義できないものに価値を見出す本プロジェクトは、まさに「グレー」の揺らぎの中から新たなデザインを生み出そうとしている。

「SID PILOT PROJECT_01 SOUND_BODY_LIFE project HUAWEI×SID」成果発表展

会期2025年11月5日(水)から11月16日(日)予定
時間11:00〜20:00
会場LIGHT BOX SATELLITE
URLhttps://tinyurl.com/nanuwaxp