アート・デザイン・テクノロジーの融合がもたらすプレミアムな空間体験
スペイン・マドリードで2025年4月3日から5月18日まで開催中の「Casa Decor 2025」で、インテリアデザイナーのホセ・ララ(Jose Lara)が、デンマークのオーディオブランドBang & Olufsenとコラボレーションした空間「Atelier Art Gallery × Bang & Olufsen」を発表した。本空間はアートギャラリーという形式を取りながら、アート・インテリア・最先端テクノロジーを融合させた体験型インスタレーションであり、訪れる人々に五感で感じるラグジュアリーな没入体験を提供する。
音と光が交錯する「アトリエ」
この空間はBang & Olufsenの新しいカスタマイズ可能なオーディオシリーズ「Atelier」からインスピレーションを得て構成された。すべての製品はシリアルナンバー付きで管理され、コレクターズアイテムとしても価値が高く、その世界観をインテリアの中で再解釈する試みとなっている。空間は二つのゾーンに分かれており、ひとつは音・光・映像が交差するギャラリーエリア、もうひとつは製品のディテールと素材を間近で体験できる体感ルームとなっている。

特注家具とこだわり素材の空間
家具は多くがホセ・ララによる特注デザインで構成されており、アメリカンウォルナットやラッカー仕上げの金属、天然石などを組み合わせたクラフツマンシップに満ちた仕上がりになっている。CDから着想を得たコーヒーテーブルや、Bang & Olufsenの「Beogram」シリーズにインスパイアされたカーペットも特徴的な存在として空間を彩っている。カラーパレットには大胆なライムグリーンやグラデーションを採用し、視覚的にも動きのある設計を展開。音響面にもこだわり、リサイクル衣類を素材にした音吸収材を用いた壁面処理も行われている。
空間のために設計されたディテール
- 天窓(スカイライト):Bang & Olufsenの美学に基づき、Jose Lara Interiorismoが独自設計
- カーペット:Alfombras KPによるカスタムデザイン
- 展示台:Nagamiとの共同制作による3Dプリント構造
- 扉:Proma製、マットラッカーとウォルナット縁の特注仕様
- モールディング素材:Orac Decor
- 張地:Misiaによる高級ファブリックを使用
ホセ・ララ(Jose Lara)
幼少期を母親の手作り家具工房で過ごした経験から素材と手仕事に対する審美眼を培ったホセ・ララは、コンプルテンセ大学およびNuevo Estilo校でインテリアを学んだ後、住宅、レストラン、ホテル空間など多岐にわたるプロジェクトを手がけてきた。スタイルは整然とした美しさと照明設計へのこだわりに表れ、Casa DecorアワードやMarbella Design & Artなどでの受賞歴も数多い。繊細な素材選びと空間設計力によって、五感を通じて感情を揺さぶるデザインを提案し続けている。
「Casa Decor 2025」開催概要
期間 | 2025年4月3日から5月18日まで |
会場 | Casa Decor 2025(Calle Sagasta 33, マドリード) |
URL | https://casadecor.es/madrid-2025/ |