第63回ミラノサローネで発表 20世紀の巨匠に捧げるタイムレスなクリエイションへのオマージュ

GINORI 1735(ジノリ1735)は第63回ミラノサローネ(ミラノデザインウィーク)にて、20世紀を代表する建築家・デザイナーであり、同社のアートディレクターを務めたジオ・ポンティに敬意を表し、彼が手がけたCatene(カテーネ)とLabirinto(ラビリント)コレクションに2つの新色を発表した。今回加わったのは、ミラノのエレガントな住空間をイメージしたEbano(エーバノ)とCachemire(カシミヤ)。クラシカルかつ洗練された色調が、ポンティのヴィジョンを現代に蘇らせている。adf-web-magazine-ginori1735-catene-labirinto-1

ジオ・ポンティが描いた“幾何学の詩学”

ジオ・ポンティのクリエイションは、建築・工業デザイン・舞台美術など多岐にわたり、明快な未来像の中に現在と過去を共存させるという、独自の美学に貫かれている。Cateneでは、柔らかくも明瞭な線が器の表面を巡り、リズミカルな運動を生み出す。一方Labirintoでは、光と色が交錯する幾何学構成が、視覚と感覚の迷宮を描き出している。どちらも装飾性と機能性を融合させ、芸術としての器の可能性を提示している。adf-web-magazine-ginori1735-catene-labirinto-2

ミラノという都市とポンティの深い関係

ミラノの建築や街並みには、ポンティの手による繊細なディテールが今も息づいている。今回の新色発表は、ミラノという都市がポンティにとってインスピレーションの源であったことを象徴する。ジノリ1735は、ポンティが1923〜1933年にアートディレクターとして過ごした10年間に宿るクリエイティビティの精神を蘇らせ、現代に再提示する取り組みを展開している。adf-web-magazine-ginori1735-catene-labirinto-3

GINORI ARTEより名作を復刻

また、ジノリ1735は建築家ジオ・ポンティとの創造的な絆を祝福し、GINORI ARTE(ジノリ アルテ)の番号入りエディションより、Catena di Chiavi(カテーナ・ディ・キアーヴィ)のカップと、Esorcismo(エゾルチズモ)およびAmore degli Angeli(アモーレ・デッリ・アンジェリ)のくり抜きディスクを復刻。金彩の幾何学文様と幻想的な構成が、現実と夢が交差するような“物語る器”として蘇る。

GINORI 1735

GINORI 1735(ジノリ1735)は、イタリア磁器の伝統と現代的な美意識を融合させ、約300年にわたって卓越したクラフトマンシップを体現してきたブランドである。2013年よりケリンググループの一員となった同社は、ファッションや建築、アート、インテリアデザインなど多分野の才能と共創し、テーブルウェアから家具、照明、アートピースまで多彩な製品を展開。ブランドの象徴である王冠のマークは、芸術性と実用性が融合した哲学を物語っている。フィレンツェを拠点に、ミラノ・パリ・ロンドン・ソウルなど世界主要都市に展開するGINORI 1735は、現代における“ルネッサンスの再解釈”を掲げ、日常生活と芸術の境界を越える新しい価値観を提案し続けている。