造園に関する歴史と現代の架け橋的なフェスティバル

今回で第26回目を迎えるインターナショナル・ガーデン・フェスティバルがデザイナー公募を開始した。2025年6月20日に開幕を予定しており、公募でレ・ジャルダン・ドゥ・メティス|レフォード・ガーデンに新たな仮設庭園を作るデザイナーを選出する。締め切りは2024年11月4日(月)17:00(東部標準時)。

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Aerial View - International Garden Festival 2024
Photo credit: Jean-Christophe Lemay

テーマは「ボーダー」

ボーダー(国境、境)は全体を分け、それ自体に価値を与える。目に見えるものとは限らないが、状態、性質、物質性の区別をも示す。デジタルとアナログ、内側と外側、庭と広がり、風景と地理を「分け」、固定され、硬直し、多かれ少なかれ密閉されることもあれば、多孔性、曖昧性、多重性を持つこともある。常に変わっていく国境は、通路、出会いと交流の場としても機能する。

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"Bruissement d'ailes", 2024 - Bernard Chapuis & Georges Vafia, Festival International des Jardins du Domaine de Chaumont-sur-Loire
Photo credit: Jean-Christophe Lemay

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"FUTURE DRIFTS", 2024 - Julia Lines Wilson
Photo credit: Jean-Christophe Lemay

概要

応募締切

2024年11月4日(月)17:00(東部標準時)

応募資格

世界中のランドスケープアーキテクト、建築家、ビジュアルアーティスト、学際的なチームを対象とする。本フェスティバルでは、参加者が学際的なチームを結成することを奨励している。応募は、個人またはチームとして1提案に限る。参加者は1つの都市や国の出身者でも、国境を越えて参加することもできる。応募の際、少なくとも2年間は庭を展示することを想定し、展示終了後の庭やその素材の再利用、リサイクルのための戦略を提案することが求められる。

応募に関する詳細は公式サイトより確認できる。

インターナショナル・ガーデン・フェスティバル

マリー=ジョゼ・ラクロワ、ドゥニ・ルミュー、フィリップ・プーラウエック=ゴニデック、アレクサンダー・レフォードによって2000年に創設されたインターナショナル・ガーデン・フェスティバルは、北米で最も重要なコンテンポラリー・ガーデン・フェスティバルのひとつとして知られている。2000年の初開催以来、190近い現代庭園がグラン・メティスで展示され、またカナダや世界各地の学外プロジェクトとして開催されてきた。ガスペ半島の玄関口に位置するレ・ジャーダン・ド・メティス|リフォード・ガーデンで開催されるこのフェスティバルは、エルシー・リフォードが造園した歴史的な庭園に隣接する場所で開催されるため、歴史と現代の架け橋となり、保護、伝統、革新に関する対話を促している。

毎年このフェスティバルでは、70人以上の造園家、建築家、デザイナーなど、さまざまな分野の人々が手掛けた20以上のコンセプチュアル・ガーデンが展示される。このフェスティバルは、国際関係・フランス語圏省が2年に1度、その地域の国際的名声に貢献した団体に授与するエクトール・ファーブル賞(2007年)をはじめ、長年にわたり数々の栄誉に輝いている。