地中と空中、開港時代と現代ふたつの貨物線の間にある象の鼻テラス。「車窓」をモチーフに制作を続ける大洲大作が、かつて波止場を行き来した「黒い窓」に近代から今への連鎖をうつす

象の鼻テラスは「大洲大作展 黒い窓」を2020年12月16日(水)から2021年1月6日(水)まで開催する。象の鼻テラスでは、コロナ禍で表現発表の機会を失っているアーティストの支援のため、象の鼻テラスのギャラリー壁で展開するギャラリーシリーズ(ZOU-NO-HANA GALLERY SERIES)をスタートさせ、横浜を拠点に活動するアーティストを中心に展覧会を開催している。

adf-web-magazine-zou-no-hana-terrace-gallary第4弾は、写真を表現の軸に活動する美術家の大洲大作による展覧会となる。近年取り組んでいる営為を「車窓」にうつすインスタレーションのシリーズを展示する。象の鼻テラスがある象の鼻地区は、1859年に開港し交易の舞台となった歴史があり、物流を支える鉄道も整備されていきた。レールや転車台の遺構が今でも残っている。かつての港に思いを馳せ、眼前に広がる風景を、大洲の作品を通して見つめる。関連イベントとして、12月20日には、天野太郎(元横浜美術館主席学芸員、横浜市民ギャラリーあざみ野主席学芸員、札幌国際芸術祭2020統括ディレクター)を迎え、本展を紐解くトークイベントを開催。また、期間中、アーティスト・ボランティアによる作品とともに象の鼻地区の歴史をたどるガイドツアーも予定してる。

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《 L/0 》インスタレーションビュー、2020年、富士の山ビエンナーレ2020/静岡

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「写真+列車=映画」インスタレーションビュー《光のシークエンス - Trans / Lines》、2017年、カマタ_ソーコ/東京

大洲大作 / Daisaku Oozuプロフィール

写真を軸に、営為を風景にみる。列車などの車窓にうつろい滲む、営為をうつす光そして影を掬い上げる《光のシークエンス》《L/0》などを制作。大阪市生まれ、横浜市在住。主な個展に、2019年「大洲大作 未完の螺旋」(京成電鉄 旧·博物館動物園駅/東京)、2016年「Afterglow」(POETIC SCAPE/東京)、2013年「光のシークエンス」(サイギャラリー/大阪)、1996年「浸透圧」(The Third Gallery Aya/大阪)など。主なグループ展に、2018-19年「めがねと旅する美術展」(青森県立美術館・島根県立石見美術館・静岡県立美術館)、2018年「あいちトリエンナーレ×アートラボあいち site&art 02 窓から。」(アートラボあいち/愛知)、2017年「写真+列車=映画」(カマタ_ソーコ/東京)、「ラブラブショー2」(青森県立美術館/青森)、2016年「さいたまトリエンナーレ2016」(さいたま市/埼玉)、「High-light scene」(Gallery PARC/京都)、2012-13年「始発電車を待ちながら」(東京ステーションギャラリー/東京)など。

「大洲大作展 黒い窓」概要

タイトルZOU-NO-HANA GALLERY SERIES vol.4 「大洲大作展 黒い窓」
会期2020年12月16日(水)~2021年1月6日(水)
時間10:00-18:00
アーティスト大洲大作
会場象の鼻テラス
料金無料
URLhttps://bit.ly/2Juxo2V