第47回G7広島サミット期間中に広島で開催された現代アート展を原爆の日・終戦の日に合わせて東京開催
Souya Handa Projectsは、広島原爆の日 8月6日に合わせて4人の現代アーティストによるグループ展「Take it Home, for (__) Shall Not Repeat the Error.」を新たなアートスペース、「シノチカ」にて2023年8月5日から8月15日まで開催する。本展のキュレーションは半田颯哉が手がけ、シクステ・カキンダ、伊東慧、山本れいら、半田颯哉4人の現代アーティストによって構成される。本展は第47回G7広島サミット期間中に広島で開催された展示の反響を受け、東京で初開催する運びとなる。
Take it Home, for (__) Shall Not Repeat the Error. | どうかそれを持ち帰ってください、(__)の過ちを繰り返しませぬよう。
本展を主催するのは、広島出身のアーティスト・インディペンデントキュレーターである半田颯哉が主宰するSouya Handa Projects。また、会場は上野周辺の商店を中心にアーティストと街を繋ぐ活動をしている藝育会(藝を育むまち同好会)の仲立ちのもと、シノバズブルワリーの協力により「シノチカ」での開催となる。また一部作品については、香老舗松栄堂の協力によりお香が使用されている。加えて、オープニングレセプションでは広島を拠点とするナオライの協力により、日本酒を蒸留されて作られた新しいお酒、「浄酎」が提供される。
展示実施の背景
2015年のNHKによる世論調査によると、広島・長崎への原爆の投下日の正答率は全国で30%以下。本展は、原爆の投下日が忘れられつつある中で、それを伝えることを使命として認識している広島出身者による企画。また、被爆者の生の声を聞くことがどんどん難しくなっていってる戦後78年目において、どのように歴史を伝え、またこれからの平和を考えていくことができるかに焦点を当てる。「ヒロシマ」の前と後——広島に投下された原爆に使用されたウランの採掘されたコンゴと、第二次大戦後のアメリカの核兵器実験による被爆被害を繋げ、歴史上の特異点としての「ヒロシマ」ではなく、「ヒロシマ」に / から繋がる連続した歴史を紡いでいく。
参加アーティスト
シクステ・カキンダ
コンゴ民主共和国出身。アフリカ出身アーティストとして最初の東京藝術大学大学院修士課程修了者であり、修了制作作品である「Intimate Moments / Monologue」は、同大学の卒業・修了買上賞を受賞。2023年、同大学より博士号を取得。ドローイングを他の芸術分野に拡張する可能性を探るため、Expanding Drawing Labを主宰している。
伊東慧
日本生まれ、アメリカ・東海岸エリアを拠点とする。主にカメラを用いない写真やインスタレーションアートを制作する。2014年、ロチェスター工科大学卒業。2016年、メリーランド芸術大学大学院修士課程修了。現在、ニューヨークのInternational Center of Photography (ICP)で教鞭を執る。
山本 れいら
1995年、東京都生まれ。高校から大学にかけてアメリカ留学を経験し、シカゴ美術館附属美術大学でアートを学ぶ。アメリカを知る日本人として、また一人の日本人女性としての視点から「日本とは何か」を問う作品を制作する。
半田 颯哉
1994年、静岡県生まれ、広島県出身。アーティスト・インディペンデントキュレーター。技術と社会的倫理の関係や、アジア人 / 日本人としてのアイデンティティを巡るプロジェクトを展開し、コマーシャルギャラリーや企業とのコラボレーションにより様々な展覧会をキュレーションしている。また、1980年代日本のビデオアートを対象とする研究者としての顔も持っている。東京芸術大学大学院修士課程および東京大学大学院修士課程修了。
Take it Home, for (__) Shall Not Repeat the Error. (In Tokyo)
会期 | 2023年8月5日から8月15日まで |
時間 | 平日:15:00 - 19:00 / 土日祝:13:00 - 19:00 |
会場 | シノチカ |