上野アーティストプロジェクト2020 「読み、味わう現代の書」開催
「公募展のふるさと」と称される歴史の継承と未来への発展を図るため、2017年よりスタートした東京都美術館による「上野アーティストプロジェクト」は、「美術」と「書」の公募団体に所属する書道家を隔年で紹介してきた。4年目となるプロジェクトは、現代の書を読み、味わうことをテーマに「読み、味わう現代の書」展を2020年11月18日(水)から2021年1月7日(木)まで開催する。本展は書に精通していなくとも、作品を読み、味わいながら鑑賞しやすい展覧会として企画された。
本展では、長年にわたり、かなや近代詩文書を発表し、昭和から平成、そして令和に至る激動の時代を生きてきた5人の作家の作品を紹介。現役で活躍する榎倉香邨、岡美知子、中野北溟、近年、惜しまれつつ亡くなった小山やす子、そして書壇を離れて活躍した村上翠亭、いずれも現代の書道界を代表する作家。
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、様々な困難な状況に見舞われている最中、書家の作品から何かを学ぶことが出来るかもしれない。会場で作品に向き合い、美しい言葉を読み、鍛えられた線による造形の美を堪能することを通して、書の鑑賞の初心者から熟練の人たちにも小宇宙を旅するかのようなひとときを過ごせる内容となっている。
出品書道作家
- 榎倉香邨(日本書芸院)
- 岡美知子(現日会)
- 小山やす子(日本書道美術院)
- 中野北溟(創玄書道会)
- 村上翠亭
また、「読み、味わう現代の書」の連動企画として、収蔵作品の中から、金子鷗亭による近代詩文書とともに、安東聖空や日比野五鳳らのかなの作品を展示し、東京都江戸東京博物館が収蔵する中村素堂の収集した短冊や、森田安次と青木香流、徳野大空の代表作も展示する。
「読み、味わう現代の書」展概要
展覧会名 | 上野アーティストプロジェクト2020「読み、味わう現代の書」 |
会期 | 2020年11月18日(水)~2021年1月7日(木) |
休室日 | 2020年12月7日(月)、21日(月)、29日(火)~2021年1月3日(日) |
開室時間 | 9時30分~17時30分(入室は閉室の30分前まで) |
会場 | ギャラリーA・C |
主催 | 公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都美術館 |