新たな色彩の表現を追求する初個展

Tokyo International Galleryで、若手作家・山口彩美による初個展「SURFACE OF MOON LAKE」が2024年9月7日から2024年10月19日まで開催される。京都芸術大学の修士課程に在学している山口は、重力と偶発性によって生じる形態と色彩が相互に作用する瞬間を捉える作品制作を行う。色彩と光を最小単位として捉え、ピグメントとメディウムによる光の効果を融合させることで多様な表現の可能性を探るアプローチが特徴である。

adf-web-magazine-surface-of-moon-lake-1

Main Visual

本展では山口がこれまでに手がけてきた3つのシリーズが展示される。「Humidity」では、デカルコマニーの技法を用い、絵の具の上からキャンバスを重ねて偶発的な形を作り出し、「Attention」では、重力によって自然に垂れ下がる形状と支持体を傾けて生じる円が融合する。さらに「Jamming」では、光が色の関係に干渉し、中心から広がる光によって生まれる視覚的なノイズや錯覚を取り入れている。これらの作品群を通じて、視覚的な調和と不協和のダイナミクスが表現され、人間の視覚が光と色彩によってどのように影響されるかが探究されている。

山口彩美 プロフィール

山口彩美は2000年大阪生まれ。2023年、京都芸術大学大学院の修士課程に進学し、油画分野を専攻。彼女の作品は、偶発的に生じる形と色彩の関係性に焦点を当て、光と色の効果を最大限に引き出すアプローチで制作されている。

adf-web-magazine-surface-of-moon-lake-2

Ayami Yamaguchi

「SURFACE OF MOON LAKE」開催概要

会場Tokyo International Gallery
期間2024年9月7日から2024年10月19日まで
URLhttps://tinyurl.com/mwz322ub