オーラルヒストリーの収集と実践をめぐる現在地を探るシンポジウム
日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴは、シンポジウム「オーラル・アート・ヒストリー はじまりと現在」を大阪大学中之島センター10階で2026年3月22日に開催する。本シンポジウムは、オーラルヒストリーの収集・実践・活用をテーマに、アーカイブ、建築、美術館、デザイン分野の研究者・実務者が集い、その現在地と可能性を議論する。本プログラムは「声の収集」と「実践と逸脱」の2部構成で展開される。第1部では、東京都美術館や日本建築学会の取り組みを通して、オーラルヒストリーの収集と蓄積の実践が紹介される。第2部では、デザインアーカイブや展覧会制作、口述資料の活用といった多様な実践を通じて、制度や方法の拡張が議論される。
プログラム
- 挨拶:中嶋泉(日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴ共同代表)
- 司会:足立元(日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴ共同代表)
第1部 声の収集
- 小林明子(東京都美術館)
- 石井翔大(日本建築学会戦後建築史小委員会・日本文理大学)
- 山下晃平(日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴ・神戸学院大学)
第2部 実践と逸脱
- 関康子(NPO法人建築思考プラットフォーム PLAT)
- 正路佐知子(国立国際美術館)
- 伊村靖子(国立新美術館)
討議
- 安岡健一(大阪大学)コメンテーター
- 中嶋泉(日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴ共同代表)
- 足立元(日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴ共同代表)
登壇者プロフィール
石井翔大
日本文理大学工学部建築学科准教授。1986年東京都生まれ。2009年法政大学工学部建築学科卒業、2018年同大学院博士後期課程修了。博士(工学)。一級建築士。法政大学教務助手、明治大学助教を経て現職。著書に『恣意と必然の建築―大江宏の作品と思想』(鹿島出版会、2023)、『建築のカタチ:3Dモデリングで学ぶ建築の構成と図面表現』(共著、丸善出版、2020)。受賞に2025年日本建築学会著作賞、2021年日本建築学会奨励賞ほか。
伊村靖子
国立新美術館主任研究員。情報科学芸術大学大学院准教授を経て、2022年より現職。共編に『虚像の時代 東野芳明美術批評選』(河出書房新社、2013年)、論文に「「色彩と空間」展から大阪万博まで──60年代美術と建築の接地面」(『現代思想』48巻3号、2020年 3月)など。国立新美術館にて「国立新美術館所蔵資料に見る1970年代の美術──Do it! わたしの日常が美術になる」展(2022年)、連続講座「美術館を考える」(2022年)、「アートをめぐる場の設計」(2023年)の企画を担当。
小林明子
東京都美術館学芸員。2012年のリニューアルを機に始まった東京都美術館アーカイブズ事業を2018年から2024年まで担当。元学芸員に対するオーラル・ヒストリーや、収蔵資料を通して活動を振り返るアーカイブズ資料展示等を継続的に実施。これまでに「フィン・ユールとデンマークの椅子」(2022年)などの企画展や、「旧館を知る」(2020年)、「公開制作の記録」(2023年)、「企画展「現代美術の動向II 1960年代――多様化への出発」(1983年)を振り返る」(2024年)」などの資料展示を担当。
正路佐知子
国立国際美術館主任研究員。福岡市美術館学芸員を経て、2023年より現職。企画した主な展覧会は、「想像しなおし」(2014年)、「歴史する!Doing history!」(2016 年)、「インカ・ショニバレ CBE:Flower Power」(2019 年)、「梅田哲也 うたの起源」(2019-20 年)、「コレクションと展示のジェンダーバランスを問い直す」(2021-22年)、「田部光子展「希望を捨てるわけにはいかない」」(2022 年)、「藤野一友と岡上淑子」(2022-23年)、「コレクション2 身体———身体」(2024年)、「コレクション2 Undo, Redo わたしは解く、やり直す」(2025年)、「プラカードのために」(2025-26年)。
関康子
デザイン編集者、NPO建築思考プラットフォーム(PLAT)理事。『AXIS』編集長を経てフリーランスで活動。2001年トライプラスを設立、子どもの展覧会等の企画、『おもちゃと遊びのコンシェルジェ』を出版。2015年PLATを共同設立、「日本のデザインアーカイブ実態調査」を開始。著書に『ニッポンのデザイナー100人』(共著、朝日新聞社2005)『ニッポンをデザインした巨匠たち』(共著、朝日新聞社2006)、『倉俣史朗読本』(ADP、2012)『倉俣史朗入門』(ADP、2021)など。
山下晃平
神戸学院大学人文学部講師。専門は、近現代の芸術論、表象文化論、日常美学。2002年京都府立大学文学部卒業後、広告・印刷業界での勤務を経て、2016年京都市立芸術大学大学院美術研究科博士(後期)課程を修了。2025年より現職。日本の戦後美術史を上書きしていくために、展覧会史と日本文化論との交叉を通して、日本の芸術環境について研究している。2017年に『日本国際美術展と戦後美術史 その変遷と「美術」制度を読み解く』を創元社より刊行。
安岡健一
大阪大学大学院人文学研究科准教授。京都大学大学院農学研究科博士課程修了後、飯田市歴史研究所(長野県)を経て現職。日本近現代史を専門とし、史資料とオーラルヒストリーを用いた研究を行う。主な著作に『「他者」たちの農業史』(京都大学学術出版会、2014年)、監修『コロナ禍の声を聞く—大学生とオーラルヒストリーの出会い』(大阪大学出版会、2023年)、『戦後史1945-2025』(中公新書、2025年)。
「オーラル・アート・ヒストリー はじまりと現在」開催概要
| 会期 | 2026年3月22日 |
| 時間 | 13:00–16:00(12:30開場) |
| 会場 | 大阪大学中之島センター10階 佐治敬三メモリアルホール |
| 参加 | 無料 |
| 申込 | Peatix事前申込 |

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