アーティストとのコラボレーションも
メゾン ヴァレンティノは、イタリアのファッションメゾンの中でもっともフランスらしく、そしてローマのクチュールメゾンの中でもっとパリらしいメゾンともいえる。2023年5月20日(土)に従来のストアから数軒先へと移転してオープンするこの新しいストアでは、ウィメンズ、メンズのプレタポルテとアクセサリーを取り扱い、3フロア中1フロアはメンズウェア専用のエリアとなる。新店のオープンを祝し、イタリア人アーティスト、ジョエーレ・アマーロの象徴的な作品の数々が、2023年6月15日(木)から7月15日(土)まで店内で展示される。
ジョエーレとヴァレンティノのコラボレーションは、2021年に北京で開催された"リシグニファイ エキシビションに続き2回目となり、今回ジョエーレのユニークなアート作品はストア内での展示に加え、2023年6月15日(木)よりパリ、オペラ通りのビルボードでも公開される。パリの新ストアは、まさにCEOのヤコポ・ヴェントゥリーニと、クリエイティブ ディレクターのピエールパオロ・ピッチョーリが思い描いた前例のない世界が広がるニューストアとなった。
2022年に始まったヴァレンティノストアの新しいコンセプト。マドリッド、ヴェネツィア、ジェッダ、ジュネーブ、ニューデリー、フィレンツェ、最近ではニューヨーク、上海に続くパリの新店は、心地よく包み込まれるような、そして未来を示唆するコードを体現するスピリットと感情、素材を融合した温かみのある空間に仕上げられている。店内に配されたレッドのエレメントは、レッドカーペットを彷彿させる。ラッカーやベルベットなど、さまざまな様相のレッドがアイボリーホワイトのインテリアデザインやミネラルトーンのアクセント、また1930年代から1970年代にかけてクチュールの世界でつかわれた装飾にスパイスを与えている。大理石のパッチワークを背景にディスプレイされたドレスのはかないトレーンのように、壮大な階段の周囲には大理石やオニキス、チェッカードパターン、抽象的な幾何学模様といったローマの要素がはっきりと表現されている。
ヤコポ・ヴェントゥリーニとピエールパオロ・ピッチョーリの仕事のもうひとつの共通点は、ファッションショーに力強いエネルギーを吹き込み、そこからフィルターを通してパーソナルなレベルへと落とし込むこと。時代のスピリット、コレクション、シーズン、そして顧客とのさまざまなやり取りからインスピレーションを得てデザインされたこのストアは、まるで自宅にいるかのようにくつろぐことができるテーラーメイドの空間であり、官能的でパーソナルな体験をもたらす。
クチュールに受け継がれる慣例に加え、ヴァレンティノは、ユニークな装飾を通じて職人の「手」を称えており、それらはファビオ・サンティによるハンマードブラスのショーケース、マッシミリアーノ・ピポロによるセラミックハンドル、パリのアーティスト、アレクサンドル・ロジェによる自由で幻想的な形の石膏製シャンデリアなどに見て取ることができる。
ヴァレンティノは、芸術のフィールドでの活動を続け、文化の振興と維持に取り組み、2022年には第59回ヴェネチアビエンナーレでイタリア館のメインスポンサーとなったほか、ヴァレンティノ オン キャンバスなど数々のアートプロジェクトを行っている。