KohlerがNYを拠点に活躍するアーティスト、ダニエル・アーシャムとコラボした3D技術を使ったシンクを発表
世界的な大手キッチン・バスブランドのKohler(コーラー)はデザインマイアミ2021(Design Miami/ 2021)で、ニューヨークのアーティスト、ダニエル・アーシャム(Daniel Arsham)による「Stone Flow」と題する特注インスタレーションを披露。ここにて、コーラーとダニエル・アーシャムがコラボした、大きな岩を使った革新的なデザインのシンク「Rock.01」が展示された。
石のような形状のシリーズ「Rock.01」は、自然界に見られる有機的形態と遊ぶ、アーシャムの設計プロセスの探求を経て誕生した。ウィスコンシン州コーラーにて、3Dプリンティング技術を用いて、99台限定で作製された。素朴で有機的な形状が、コンピューターデザインによって作られる、まさに新旧が融合した商品。また、コンピューターで削られた滑らかで光沢のある表面と、手作業で粗くマットに磨かれた表面が共存している。仕上げは、経年変化が表れた古つやを模したアンモニア蒸気の膜でコーティングしている。
我々は椅子やシンクを見ると、そのデザインが、特定の用途のためだけに存在しているものだと捉えがちだが、それらにはより深い芸術的側面が存在し、異なる意味づけをすることが可能なはずだ。
ダニエル・アーシャム
アーシャムは、慣れ親しんだオブジェクトを再解釈して作られた作品を美術館やギャラリーではなく、通常アートと出会うことが予想できないような場所で展示するスタイルを取ることが多い。「Rock.01」を展示したインスタレーション「Stone Flow」では、我々が日々利用する「洗面所」という環境において慣れ親しんだ「シンク」というオブジェクトが、また新たな側面を見せてくれている。
ダニエル・アーシャムについて
ダニエル・アーシャムは、アメリカ、オハイオ州クリーブランド生まれ、ニューヨークを拠点に活躍するアーティスト。マイアミで育ち、ニューヨークのクーパー・ユニオン (The Cooper Union for the Advancement of Science and Art)に参加し、2003年にゲルマン・トラスト・フェローシップ賞を受賞。ルイ・ヴィトンやカルバン クラインへのアートワークの提供、アディダスやディオールとのコラボ、さらには世界的プロデューサーのファレル・ウィリアムスやR&B界のアイコン、アッシャーとのコラボなど、多様な領域でその才能を発揮している。2007年にはパートナーの建築家のアレックス・ムストーネンと「スナーキテクチャー(Snarkitecture)」を設立。作品は ニューヨークのPS1、マイアミの現代美術館、ギリシャのアテネビエンナーレ、ニューヨークのニュー・ミュージアム・オブ・コンテンポラリー・アート、オークランドのミルズカレッジアートミュージアム、ジョージア州サバンナのSCAD美術館、シンシナティ―の現代美術センター、フランスのカレダール(Carre d’Art)などに展示されている。
Kohler Co. (コーラーカンパニー)について
1873年創業のKohler Co.は、キッチン・バス製品、高級キャビネット、タイル・照明、エンジン、発電機、クリーンエネルギーソリューションの設計、イノベーション、製造におけるグローバルリーダーであり、ウィスコンシン州コーラーとスコットランドのセントアンドリュースに2つの5つ星ホテル・ゴルフリゾートを所有・運営している。