万博会場と都市をつなぐ パブリックアートによる国際芸術祭の展開
大阪・関西万博会場で2025年4月13日から10月13日まで開催される「Study:大阪関西国際芸術祭 / EXPO PUBLIC ART」の参加アーティスト13組が発表された。これは「Study:大阪関西国際芸術祭2025」の公式プログラムのひとつであり、未来社会ショーケース事業「アート万博」の中で展開されるパブリックアートプロジェクトとなる。
同芸術祭では森万里子、金氏徹平、ハシグチリンタロウ、檜皮一彦らを含む13組が参加。万博会場内の各所において、野外彫刻や壁画、ミューラルなどが展示される。これらの作品は、来場者同士の対話や交流を生み出すことを目的に制作されるもので、芸術を媒介にした国際的なコミュニケーションの場を創出する。本プログラムは地域や国際社会とのつながりを意識した芸術実践が多数登場する点でも注目されている。SceNEプロジェクト(地球研)や田﨑飛鳥(ヘラルボニー)、DONECY、中島麦、BAKIBAKIなど、社会や環境と向き合う表現も多く含まれる。万博会場以外にも「Study:大阪関西国際芸術祭2025」は大阪文化館・天保山、中之島エリア、西成・船場、国立民族学博物館など大阪一帯で展開予定であり、都市全体を巻き込む国際アートフェスティバルとなっている。
参加アーティスト紹介
奥中章人(美術家)
体験型の巨大作品やワークショップを市民と共に制作。国内外でAIRに参加し、地域アートに注力。
金氏徹平(彫刻家)
コラージュ的手法で既存の文脈を読み替える作品を制作。国内外の展覧会に多数参加。
COOK(アーティスト)
グラフィティを基盤に、キャラクターを用いたストーリー性ある作品で高い評価を得る。
SceNEプロジェクト(地球研)
環境と記憶をテーマに、科学者・アーティスト・地域住民が協働し地域社会を再構築。
田﨑飛鳥(アーティスト・ヘラルボニー)
DONECY(覆面アーティスト)
視覚と知覚の境界を問い、鏡面素材などで存在と不在の狭間を表現。
冨長敦也(彫刻家)
石を素材とした「Love Stone Project」など、人と自然のつながりをテーマに制作。
中島麦(美術家)
抽象絵画を中心に活動。「動き・奥行き・光」を探る絵画表現を展開。
BAKIBAKI(アーティスト)
伝統文様とストリートカルチャーを融合した“BAKI柄”で壁画やライブペイントを展開。
ハシグチリンタロウ(書家)
punkや戦後前衛の影響を受けた書表現。「しるしと人類」をテーマに活動。
檜皮一彦(アーティスト)
身体性と移動をテーマに、車椅子を素材にしたインスタレーションやパフォーマンスを展開。
ミヤケマイ(美術家)
日本文化と東洋哲学に基づき、タイムレスな表現で空間を創出。企業とのコラボも多数。
森万里子(アーティスト)
国際展や美術館での個展多数。自然と宇宙をテーマに、物理と精神を融合させる作品を展開。
「Study:大阪関西国際芸術祭 / EXPO PUBLIC ART」開催概要
会期 | 2025年4月13日(日)から10月13日(月)まで |
会場 | 2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)未来社会ショーケース事業内 |
URL | https://osaka-kansai.art/ |