英国出身のアーティスト ヴィニー・ナイロンの個展「LIFER」

東京・田端にあるWISH LESS galleryにて、英国出身のアーティスト、ヴィニー・ナイロンの個展「LIFER」が2023年4月15日(土)から5月7日(日)まで開催される。ストリートアートやグラフィティ界に30年以上君臨してきたヴィニーは、近年アーティストとしての地位を確立し、独自のスタイルを進化させ続けている。本展では、数あるインスピレーションの融合によって生まれた新作ペインティングやプリント、3D作品などが発表される。初日にはヴィニー・ナイロンが参加するオープニングレセプションが開催される。

© Vinnie Nylon

80年代よりグラフィティライターとして台頭し、バンクシーら多くのストリートア ーティストに影響を与えたことで知られるヴィニー。フリーハンドで描かれるストイックなラインを駆使し、古き良き時代と新しい感覚をリミックスさせたポップでノスタルジックな作風が、コレクターのみなら ずアーティストからも賞賛されている。

© Vinnie Nylon

© Vinnie Nylon

本展のタイトル「LIFER」とは、生涯画人であることを宣言し、ヴィニーが最も得意とする刺激的な配色とエッジィなグラフィックペインティングによって、ストリートアートを超えたより自由な発想力を表現している。

© Vinnie Nylon

ヴィニーの生み出す強烈な創造物には、古代文明や民族芸術、鋭角的な抽象表現に加え、仮面を作ったり木製の壺を飾り立てるために拾った素材の生々しさなどが見受けられる。踊る人、トーテムポール、そしてドラムビートが鳴り響く80年代のラジカセなど、未来的でプリミティブなモチーフによって、ヴィニーのアイディアは生き生きと創出されるのだ。

© Vinnie Nylon

ヴィニー・ナイロン プロフィール

Vinnie Nylonは、30年以上に渡りストリートアートやパブリックアート界で活躍し、様々なメディアにて取り上げられてきたアーティスト。世界的ブランドとコラボし、イギリス、アメリカ、オーストラリア、ドイツ、日本で展覧会を開催。スタジオワークおよび壁画のモチーフとして鍋やマスク、花瓶など、身の回りのアイテムが描かれることが多い。現代文化や民族芸術に情熱を注ぎ、鮮明なラインとダイナミックな色の組み合わせから構成されるポップな画風が大変人気。ヴィニーの描くビジュアル・ランゲージは、蒐集家としての審美眼と知識を昇華させた自伝的な作品であり、近代美術を紐解く上で最も重要なアートの一つと称される。