京都・祇園甲部歌舞伎練場敷地内「弥栄会館」保存活用の新規ホテルの内装デザインを新素材研究所 建築家・榊田倫之が担当

帝国ホテルは、2026年春の開業に向け準備を進めている京都・祇園甲部歌舞練場敷地内にある弥栄会館の一部を保存活用した新規ホテルの内装全般を、建築家の榊田倫之が代表取締役所長を務める新素材研究所に委嘱すると発表した。榊田は同ホテルの内装デザインを手掛ける。

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新規ホテルの正面玄関部分完成イメージパース©︎New Material Research Laboratory

新しいホテルの開業は2026年の春を予定。帝国ホテルブランドのホテルとしては、東京、上高地、大阪に次いで4軒目となり、1996年の帝国ホテル 大阪のオープン以来、30年ぶりの新規開業となる。adf-web-magazine-kyoto-yasaka-kaikan-sakakida-tomoyuki-1

デザイン会社の選考にあたっては、国内外で活躍するインテリアデザイナーや建築家を候補にコンペティションを実施。日本の迎賓館の役割を担い誕生した帝国ホテルが、京都・祇園という日本を象徴する特別な場所で、地域に親しまれた弥栄会館を継承しながら新たな価値の創出に挑戦する本計画の意義を理解し、その独自性を体現できるデザインコンセプト及びデザインの提案を求めた。

その中で、日本古来の自然素材や工法を使用したインテリアデザインの評価が高い新素材研究所は、「古いものが、新しい」というコンセプトをもとに素材自体に存在する時の経過を扱い、新旧の調和を図ることで唯一無二の魅力を生み出す提案を行った。建物を保存活用し未来へと継承することで地域社会の持続的な発展に貢献することを目指す本計画との親和性が非常に高いと評価された新素材研究所の提案は、様々なブランドが新規開業する京都においても、帝国ホテルとしての独自性を創出してくれることへの期待から起用へと繋がった。

榊田 倫之(さかきだ ともゆき)プロフィール

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Photo: Mie Morimoto

建築家。新素材研究所 代表取締役所長。

1976年滋賀県生まれ。2001年京都工芸繊維大学大学院建築学専攻博士前期課程修了後、株式会社日本設計入社。2003年榊田倫之建築設計事務所設立。2008年現代美術作家・杉本博司と新素材研究所を設立。現在、京都芸術大学非常勤講師。2020年より宇都宮市公認大谷石大使就任。第28回BELCA賞受賞