江戸東京博物館4年ぶり特別展の第二弾

江戸東京博物館リニューアル記念特別展「洋館 明治の夢と挑戦」が2026年6月23日(火)から8月23日(日)まで開催される。明治の東京を彩った洋風建築が200点以上の資料で紹介され、当時の人々が胸を躍らせた文明開化の息吹を体験できる。本展は2022年からリニューアルのため休館していた江戸東京博物館の、再開館後の特別展の第二弾。第一弾展は江戸東京博物館コレクションで構成された「大江戸礼賛」が2026年4月25日(土)から5月24日(日)まで予定されている。

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日本建築史のはじまりともいえる法隆寺の建立から1,000年以上の時が流れ、到来した明治という時代。江戸から明治への転換は、長きにわたり閉ざされていた西洋文化の入口が開き、洋風建築の流入が一気にはじまることを意味した日本建築における有史以来の大変革。その驚きと胸躍る風景。本展では、人々が建築に夢を抱いた「明治の洋館」の世界が、多種多様な資料と立体的な展示手法で描かれる。

展覧会のみどころ

建築単体だけでなく、都市の風景を立体的に再現
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第一国立銀行、鹿鳴館、兜町渋沢邸などの明治の建築を立体パノラマで再現
第⼀国⽴銀⾏ 1872-1880年(明治5-13)頃 東京都江戸東京博物館蔵

立体パノラマによる都市風景の再現展示が各章に用意され、明治の東京を体感できる。また、人々が建築のなかで過ごす時間、建築をとりまく海や運河などの水辺、人の営みがもたらす都市の活気を感じさせる時間、音、動きといった空間演出が随所に仕込まれ、洋館をとりまく都市の空気感も感じられる。

国宝・重要文化財、日本初公開資料・ベルリン工科大学建築博物館所蔵「国会議事堂案 外観透視図」などを含む、多種多様な出品資料
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国宝・開智学校を設計・施工した 立石清重による擬洋風建築スケッチ集
「営繕記」(『東京出府記』より) 国宝附 国宝旧開智学校校舎蔵【展示期間:6月23日-7月12日】

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日本初公開 2人のドイツ人建築家が描いた幻の国会議事堂案
「国会議事堂案 外観透視図」エンデ&ベックマン/作 1887-8年(明治20-21)頃 ベルリン工科大学建築博物館蔵 Architekturmuseum der Technischen Universität Berlin, Inv. Nr.20190

本展では建築図面だけではなく、国宝や重要文化財を含むドローイング、錦絵、模型、古写真、絵葉書、家具、建築部材等々、多種多様な資料で展示空間が構成される。また、ドイツのベルリン工科大学建築博物館が所蔵するエンデ&ベックマンによる幻のプロジェクト「官庁集中計画」関連資料「国会議事堂案 外観透視図」など5点は、日本初公開となる。

建築ファンも初めて知る方も、幅広い層が楽しめる充実の企画内容
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明治の擬洋風建築を照らしたガラス製シャンデリア
第一国立銀行 シャンデリア 江戸東京たてもの園蔵(現・三井八郎右衞門邸)

建築史の専門家によるこれまでの研究成果を活かした江戸東京博物館ならではの企画により、日本近代建築史における明治の洋館の数々がわかりやすい解説で紹介される。

章立てと展示作品例(一部)

プロローグ 前夜―幕末の東京・横浜風景―
第1章 ナマコ壁と擬洋⾵建築
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東京初の洋館・築地ホテル館
「江戸築地保互留之図」 1868年(明治元) 東京都江戸東京博物館蔵【後期:7月28日-8月23日】

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名所絵として多くの錦絵に描かれた擬洋風建築・第一国立銀行
「東亰海運橋第一国立銀行の全図 并近円の市中一覧の図」 歌川芳虎/画 1876年(明治9) 東京都江戸東京博物館蔵【後期:7月28日-8月23日】

第2章 建築家がやってきた―外国⼈建築家と「都市⾵景」
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闇夜に浮かぶ駅舎を「光線画」の画家・小林清親が詩情豊かに描いた
「新橋ステンシヨン」 ⼩林清親/画 1881年(明治14) 東京都江戸東京博物館蔵【前期:6月23日-7月26日】

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江戸の風情が残る日本橋と遠くに望むコンドル設計の洋館
「武蔵百景之内 江戸橋より日本橋の景」 ⼩林清親/画 1882年(明治15) 東京都江戸東京博物館蔵【前期:6月23日-7月26日】

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近代化の象徴・鹿鳴館を飾った優雅な装飾
鹿鳴館 軒先飾り(持送り) 東京都江戸東京博物館蔵

第3章 開花する洋館の明治―⽇本⼈建築家の挑戦
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日本人建築家が初めて手がけた国家的プロジェクト
「⽇本銀⾏落成之図」 篠原清興/画 1896年(明治29) 東京都江戸東京博物館蔵【前期:6月23日-7月26日】

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赤煉瓦、長大なファサード…現代に残る東京駅の誕生
「中央停車場建物展覧図」 1911年(明治44)頃 鉄道博物館蔵

第4章 羨望の住処―明治の洋風邸宅
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現在の迎賓館赤坂離宮。大正天皇、皇太子時代の邸宅
東宮御所 彩鸞の間(『東宮御所写真帖』より) 小川一真/撮影 1909年(明治42)頃 東京都江戸東京博物館蔵

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当時の東宮御所で実際に使用された家具
東宮御所 彩鸞の間 花台付円椅子 博物館明治村蔵 ©博物館明治村

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コンドルが最初期に設計した洋館・有栖川宮邸で使われた貴重な現存家具
有栖川宮邸 舞踏室 長椅子 博物館明治村蔵 ©博物館明治村

本展で紹介する、明治の洋風建築に挑んだ技術者・建築家

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辰野金吾、片山東熊、曾禰達蔵、佐立七次郎。 西洋建築を学び、活躍していった最初期の日本人建築家たち
工部大学校 卒業生集合写真 辰野家蔵

  • 二代目 清水喜助(清水建設の礎を築いた大工棟梁)
  • 立石清重(長野県の国宝・旧開智学校を設計・施工したことで知られる大工棟梁)
  • トーマス・ウォートルス(銀座煉瓦街計画に携わった建築技術者)
  • リチャード・ブリジェンス(築地ホテル館や新橋停車場を設計した技術者)
  • ジョサイア・コンドル(イギリス人建築家)
  • ヘルマン・エンデ&ヴィルヘルム・ベックマン(ドイツ人建築家)
  • 辰野金吾、片山東熊、曾禰達蔵、佐立七次郎
  • (工部大学校造家学科を卒業した建築家たち)
  • 妻木頼黄(建築家) その他多数

江戸東京博物館リニューアル記念特別展「洋館 明治の夢と挑戦」開催概要

会期

前期:6月23日(火)~7月26日(日)後期:7月28日(火)~8月23日(日)※展示入れ替えあり

時間9:30~17:30 ※土曜は19:30まで、月曜休館
会場東京都江戸東京博物館
料金一般1,600円、大学生・専門学校生1,280円、 65歳以上800円
URLhttps://tinyurl.com/2vhn4kba