カナダ・ブロモントの傾斜地に建つプライベートレジデンス
ブロモントの山岳地に位置するこのプライベートレジデンス「Mountainside Residence」はカナダの建築事務所Muuk Architectureによって設計された。敷地の傾斜に沿って構成されたこの建築は、控えめでモダンなアプローチを採用し、耐久性と温かみを備えつつ、自然環境との深い関係性を築いている。建物は地形に馴染むようにガーデンレベルに配置され、周囲の森の景観を最大限に活かす計画となっている。
外観はシンプルな切妻屋根のヴォリュームにより構成され、垂直の開口部がファサードや屋根に点在することで、自然光が内部の奥深くまで届く設計となっている。外装材には、経年変化が美しく耐久性のある素材を選定。自然石のテクスチャーが地域の伝統建築を想起させ、マットブラックのスチールで仕上げられた壁と屋根が現代的な輪郭を際立たせている。木材は内外装ともに控えめに使われ、自然環境との調和と温かみのある空間を生み出している。
内部は大きなカテドラル天井の下に一体化されており、開放感あふれる構成。リビング、ダイニング、キッチンは一つの直線的な空間にまとめられ、大開口から周囲の自然を望むことができる。屋内外にまたがる石造りの暖炉は空間の軸として機能し、屋根付きテラスへと視線と動線を誘導する。下層のスラブは現しのコンクリート仕上げとなっており、蓄熱体としての機能と床暖房の面を兼ねている。ディテールは最小限に抑えられ、素材そのものの質感と精密な設計意図が際立つ。
インテリアデザインはモントリオールを拠点とするLes Stéphaniesが担当。最小限ながら温かみのあるパレットが建築と呼応し、造作家具や控えめな照明、ナチュラルトーンにより静謐で落ち着いた空間が構築されている。
Muuk Architecture
Muuk(ムーク)は、強さと威厳を象徴する名を冠する建築ユニット。現代的で意味のある空間を創出することを理念とし、環境意識を軸に革新的な技術と共存する建築を提案する。チームワークと自然との共生を重視し、「土地に軽やかに佇む建築」を目指している。2017年、シルヴァン・ベランジェ、マリー・イザベル・ゴーチエ、アレクサンドル・ゴーチエの3名により設立。

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