いまある技術で人と地球に最適なソリューションを
ベルックスグループ、EFFEKTアーキテクツ、アルテリア・エンジニア、Enemærke & Petersen contractorsが手がけた「リヴィング・プレイス・コペンハーゲン」が、2024年アーキタイザーA+アワードのサステナブル・プライベートハウス部門、および一般投票による建築+イノベーション部門のポピュラーチョイス受賞者に選出された。サステナブル・プライベートハウス部門は、持続可能なシステムや素材を取り入れ、倫理的な設計、建設、運営におけるベストプラクティスに従った民間住宅プロジェクトを称えるもので、建築+イノベーション部門では新しく実験的な、あるいは型破りな設計コンセプトや素材を取り入れたり、先駆的な方法で伝統的なアプローチを見直すなど、建築の新しい方法を解き放つプロジェクトが称えられる。受賞は本プロジェクトの重要性を裏付けるものとなった。
2023年4月、コペンハーゲンの鉄道地区にて本プロジェクトは開始された。本プロジェクトのビジョンは、建築業界をリードし、建築物を見直すことで世界的な気候変動や健康問題の解決にどのように貢献できるかを示すことだった。コンセプトは、健康的で、適応性があり、シンプルで、長期にわたって共有でき、拡張性のある住宅を目指す5つの主要原則に基づいている。これらの方針は新築と既存のコミュニティの両方に適用するものとされた。
施工に参画したチームは、CO2排出量3.85kg/CO2/m2/の住宅を、一戸建て住宅や長屋の市場価格と同程度の規模で建設する方法を考案。さらに昼光と新鮮な空気を利用した健康的な室内環境を作り出すことに重点を置いて設計を行い、第一級の室内環境を実現した。
プロジェクトの一環として、チームは完全なライフサイクル・アセスメントを実施した。これは、各材料、設計、建築技術を慎重に精査し、デンマークの一般的な家庭と比較した場合の排出量をマッピングしたもので、この評価に基づいて人と地球の両方に利益をもたらす住宅を建設するために、未来の技術を待つ必要がないことが示された。
本プロジェクトは、ほかにも2023年、EYサステナビリティ・アワードのイノベーション部門、『Bo Bedre』誌のイノベーティブ・デザイン賞、米国建築家協会の「サステナブル・フューチャー賞」と「建築功労賞」を受賞。2024年3月には「アクティブ・ハウス・レーダー・マスター賞」とMIPIM 2024の「ベスト・レジデンシャル・プロジェクト賞」を受賞している。
ベルックスグループ
世界37カ国で販売・製造事業を展開し、全世界で約11,700人の従業員を擁する。ベルックスのルーフウィンドウは、80年以上にわたり、世界中の住まいに採光と新鮮な空気を取り入れ、より良い住環境を提供してきた。屋根窓やモジュール式天窓、装飾ブラインド、日除け製品、ローラーシャッターなどの各種製品に加え、施工やスマートホームソリューションも手がけている。