エコハウスをひき立てる、アロブ・ブッフタールのサステナブルなタイル
オーストリアのデザイナー、Andrea HörndlerとHannes Wizanyがデザインを手掛けた新居「Ourplacetobe」は、素材から設計、建設にいたるまでサステナブルな側面を重視しながら作られた究極のエコハウスである。およそ2年をかけて集中的なリサーチを行った結果、オーストリアのリンツ付近に見つけた土地は、都市からさほど遠くなく、それでいて自然に囲まれた絶好の立地であった。そこに100㎡以下の広さのサステナブルでデザイン性に優れた住居を建てることがプロジェクトのゴールとなった。ドイツのタイルメーカー、アロブ・ブッフタールの革新的な技術、Hytectコーティングを施したタイルは、サステナブルで美しい、快適な住空間の実現に大きく貢献している。
急な斜面に建てられたエコハウスは、竹馬のように斜面から張り出した土台の上に設置され、まるで浮かぶ箱のような特徴のある外観だ。できるだけ地面を塞ぎたくないというデザイナーの意向により、地下室は作らず、このような独特な構造になっている。土台のスチールはリサイクルのものを使用している。土台以外は、ほとんどオーストリア産の木材を使用しており、これらはサステナブルに管理された森林から、サステナブルな加工と流通を経ていることが証明されている国際的な森林認証プログラムの承認を得たものである。また、壁の間には、最もサステナブルな断熱素材と言われる、稲の収穫後に残った藁を断熱材として使用。間仕切りに藁を使用したり、土壁にするなどの工夫で、屋内にエコで快適な空間を作り上げている。キッチンにはリサイクルPET素材を使い、天然成分でできた手作りのテーブルや、アンティークの家具など、至る所にサステナビリティへのこだわりが見られる。
サステナブルな床と壁面タイル
セラミックタイルは、自然素材である土を主原料にしていることから、最も理想的なエコロジカル素材であると言える。アロブ・ブッフタールが提供するタイルは、ほとんどがHytect加工を表面に施している。これは、化学物質を使わない抗菌加工であり、消臭や空気清浄の効果が得られる。また、掃除もしやすく、室内環境を清潔に保つための機能が満載の革新的な技術である。素材の耐久性や防水機能などが特に求められる浴室などの水廻りではアロブ・ブッフタールのタイルが重宝される。
Hytectの効果は、光触媒反応を応用して生み出されている。光触媒に光が当たると、活性酸素が発生し、匂いや汚れの原因である菌を分解したり、ウイルスの増殖を抑えるなどの働きをする。化学物質を使わずに、バクテリアやカビなどの発生を抑え、アレルギーの元となる物質の繁殖も防ぐ。
更に、Hytect加工を施したタイルには親水性があり、水をはじくのではなく、タイルの表面に薄い水の膜を形成する。そしてタイルと、タイルに付着した泥などの汚れの間にこの膜が入り込み、汚れと共にはがれおちる仕組みだ。洗剤を必要としない、安全で環境に優しい機能である。
アロブ・ブッフタールのタイルの更なる魅力は、その光沢のある質感である。斜めにカットされたタイルのエッジが更にその質感を際立たせている。パリやロンドンの地下鉄駅構内のタイル・クラッディングをイメージしたシリーズは、10×25cmのサイズを浴室やトイレに、5×10cmのサイズをキッチンに採用した。床面にはグレーのタイルを使用し、Hytectの機能が存分に発揮された、快適な住空間となっている。
アロブ・ブッフタールについて
アロブ・ブッフタールは、1755年創業のドイツの老舗タイルメーカー。高品質、高性能のタイルを、あらゆる色やフォーマットで提供することで、建築デザインの可能性を広げている。革新的な加工技術「HYTECT」により、環境保護を考慮した未来の建築物を生み出している。