「Dezeenアワード2022」の建築・インテリア・デザイン各部門の大賞が決定
Dezeenアワード2022の建築、インテリア、デザイン各部門の大賞が、2022年11月29日にロンドンで開催された授賞パーティにて発表されました。同月初めから順次発表された各部門のカテゴリー賞獲得作品のなかから、それぞれの部門大賞が決定されました。青山デザインフォーラムは、今年もメディアパートナーとして本アワードをサポートしております。
授賞パーティには、ショートリストに選ばれたスタジオと歴代のDezeenアワード審査員のFabio Novembre 、Nelly Ben Hayoun、Hanif Kara、 Tosin Oshinowo 、 Alison Brooks、 Tom Dixonなどの顔ぶれが揃いました。「受賞作品全てが、ただの"良いデザイン"以上のものでした。」とDezeenアワードの責任者Claire Barrettは言います。「全ての作品がデザインの限界に挑戦し、デザインがいかに変化のための強力なツールになりうるかを証明しています」。部門大賞受賞者とカテゴリー賞受賞者には、Atelier NLによる手作りのトロフィーとDezeenアワード2022の賞状が授与されました。
Architecture project of the year: Argo Contemporary Art Museum & Cultural Centre by Ahmadreza Schricker Architecture North
建築部門の大賞は、1920年代に建てられたテヘラン(イラン)の醸造所を現代的な美術館に再生した、アメリカのスタジオArhmadreza Shricker Architecture Northによるプロジェクトです。Cultural Building(文化建築)カテゴリー賞を受賞した本作は、建築部門のカテゴリー賞11作品の頂点に立ちました。歴史を重んじながら成し遂げた大胆な再生が、しっかりと未来を見据えている点が高く評価されました。
Interiors project of the year: Ecole Camondo Méditerranée by Émilieu Studio
インテリア部門の大賞は、パリのスタジオÉmilieuによるEcole Camondo Méditerranée design schoolのデザインです。フランスのトゥーロンにある本校は、Civic Cultural(都市文化)インテリアカテゴリーのカテゴリー賞として選ばれ、他のカテゴリー受賞10作品の中からインテリア部門の大賞に輝きました。地元調達の素材のみで作られ、端材で作られた家具は、束ねたり、移動したり、屋外空間で使用したりと、多様な展開が可能です。デザイン教育に最適な柔軟性のあるオープンな環境を創出した点が高く評価されました。
Design project of the year: Wheeliy 2.0 by Quantum
デザイン部門の大賞は、日本のスタートアップ Quantumが手掛けた軽量折畳み式車いすWheelyが受賞しました。乗る人とサポートする人両方が使いやすいよう、軽量でシンプルな仕様となっており、車いすに馴染みのない人でもわかりやすい黄色の操作補助表示など、機能面への配慮も高く評価されました。長い間軽視され続けてきた社会的マイノリティのためのニーズに真摯に向き合ってデザインされた、意義あるプロジェクトです。