既存のビルを活かしながら製品の魅力を伝える

建築家・鬼木孝一郎による設計で、2025年5月に東京・六本木のAXISビルにオープンした「Ambientec Gallery Tokyo」が、日本空間デザイン賞2025において「審査員特別賞」 を受賞した。同ギャラリーは、AXISビルの特徴を活かしながら、日本のポータブル照明のブランドであるアンビエンテック製品の魅力を存分に伝える場所となることを目的に設計されている。

吹き抜けに面したガラス張りのエリアはオリジナルでデザインしたモジュール什器を採用し、全製品が陳列されたギャラリーとして計画。展示スペースであるとともに、外から見た際にたくさんの標本箱が並んでいるようなアンビエンテックならではのファサードとしてデザインされた。その後ろには左官材や木材等の質感のある素材で仕上げた柔らかさを感じる2つの部屋を計画。ハイカウンターとダイニングのような円形テーブルを配置し、実際に製品が使用されるシーンを体感できる落ち着いた空間としている。

製品展示スペースには、舞台上のスポットライトのような5000ケルビンのピンスポット照明を使用。プロダクト自体の美しさを際立たせるとともに、日中の明るい環境でもオブジェのように存在感を放つアンビエンテック製品の特性を表現している。

日本空間デザイン賞

空間デザインの価値を未来へ繋ぐために設立された日本最大級のデザインアワード。日本空間デザイン賞の活動は、デザインに情熱をかける多種多様な人々が集い、相互に切磋琢磨できる場と機会をつくることを主軸としている。そして、新しいデザイン価値や国内外の優れた人材の発掘を実現し、次世代の指標となる創造的なプラットフォームを構築することを目指している。