国のアイデンティティにインスパイアされたデザイン
ATRIUMが設計し、A+Aアワードの「Unbuilt Transportation」部門で最優秀賞を受賞したこのプロジェクトは、レクリエーション空間としての橋のタイポロジーを再発見している。 また、その思想とデザインはアルマトイの伝統と市民を尊重しつつ、革新的なグリーンシティとして発展するアルマトイを象徴している。
ビジュアル・ランゲージは橋のシルエットはカザフスタンの装飾品をモチーフにしており、その特徴はメイン通路と追加されたスロープのトレースに具現化されている。また、景観の干渉を最小限に抑えることにより、橋は緑地の中に溶け込むだけでなく、より実用的なものとなった。支柱は植物のための桶として使われ、カザフスタンの様々な自然地帯を模している。土壌の深さにより、根を張り巡らせた樹木を植えることもできる。そして植栽と展望台の組み合わせにより、橋は表情豊かなシルエットとなりシンボリックな場所へと変化した。橋の両側と手前には、緑地帯から別の緑地帯への移行をイメージした造園が計画され、植物園から展望台やイベントスペースのある丘に入る。すぐに登れる階段と、5度の傾斜を持つ長いスロープがあり、2つの道が続いている。
ATRIUMについて
ATRIUMは審美的なメリットが、新しい生活の質を形成することができると信じているグローバルな建築スタジオ。あらゆる課題に対して完璧に対応する形を見つけ出し、その意味を定義している。様々なタイプのプロジェクトを通じ、世界の文化に貢献している。25年以上にわたりインテリアやランドスケープから、超高層ビルや大規模な都市開発プロジェクト、さらにはメタバースプロジェクトまで、さまざまなスケールの建築的課題を解決することで高い評価を得ている。常に新しいメディア、素材、技術を試し、「建築」「デザイン」「教育」「デジタル」の4つの分野で体系的な活動を展開。建築は総合デザイナーとして、都市計画やランドスケーププロジェクトの開発、構想から施工資料作成まで、建築業務全般をカバー。デザインはプロダクトデザインやインテリアデザイン、現代技術などが交差する領域で、ユニークなオブジェやディテールを開発し、生活空間にアートを持ち込むことを目的としている。20年以上にわたり、教育環境の質の向上を社会的使命として、先進的な教育空間のプロジェクト開発に取り組み、業界の第一人者との協力のもと、研究、コンサルティング、経験の共有など、教育分野に重点を置いたスタジオとなっている。