ローマのクラフツマンシップと現代デザインを結ぶ国際アワード
イタリア・ローマを拠点とするラグジュアリーブランドFENDIが、新たなデザインアワード「FENDI Design Prize 2026」の受賞結果が発表された。本アワードは、デザインとクラフツマンシップの価値を再定義しながら、新進気鋭のデザイナーを発掘・育成することを目的とする。キュレーションはGiulio Cappelliniが担当し、国際的なデザイン関係者による審査が行われた。2026年の初代受賞者には、Gustav Craftによる「VIA」が選出された。ローマの舗装石をモチーフに、都市の記憶と素材性を家具へと翻訳した点が評価された。
ファイナリストプロジェクト
「VIA」:グスタフ・クラフト
ローマの舗装石サンピエトリーノを起点に、レザーとスチールで都市の記憶を家具へと転換したコレクション。
「TEMPUS AUREA」 :ミミソル・アルジョーナ、ユーゴ・クレヴェ、リュック・ホジー、ヴァレリア・ルーポ、ドゥルーヴ・ヴィアス
古代ローマの生活儀礼を参照し、時間と光をテーマにしたオブジェとして再構成した提案。
「VELARE CAPSULE COLLECTION」 :マフラ・ムスタファ
ヴェールの概念を通してローマの建築的要素を抽象化し、光と素材の関係を再定義するコレクション。
「ROVINE」 :サミナ・イリヤス、イザベラ・マリア・モッタ・ガレゴ
遺跡の断片性と記憶を鏡や素材操作によって表現し、時間の層を可視化するデザイン。
「CONVIVIUM」 :ピエールフェルディナンド・アルチェラ
ローマの饗宴文化を起点に、共有と集いの行為を現代的なオブジェとして再解釈。
「FENDI FITNESS KIT」 :ムスカン・アガルワル、マティルデ・ブランビラ
フィットネスツールとラグジュアリーオブジェを融合させ、生活空間に新たな機能美を提案。
ローマの文脈とデザイン
各プロジェクトはローマの歴史、素材、文化的背景を基盤としながら、現代の生活へと接続する提案となっている。家具や空間要素は、単なる機能性にとどまらず、都市の記憶や身体感覚を媒介する存在として位置づけられる。応募総数は70件を超え、アップサイクル素材やフェンディのクラフツマンシップ、ローマからのインスピレーションが重要な評価基準となった。
次世代へ継承されるクラフツマンシップ
受賞プロジェクトは2026年12月のDesign Miamiで発表され、2027年にはFENDI Casaとの協働によるプロダクト化が予定されている。本アワードは、伝統と革新を接続する新たなプラットフォームとして、次世代のデザインの可能性を提示する。

日本語
English
