デザインコンペ・宇宙開発・アイドルプロデュースに至るまで

滋賀県大津市で活動するマイクロベンチャー出版社 紫洲書院は、2023年6月7日に新刊『新版プロデューサーシップのすすめ』を紙書籍版電子版で同時発売した。紫洲書院は2018年、代表の竹本智志が大学在学中に立ち上げたマイクロ出版社で、当初からジャンルを問わずさまざまな書籍を企画、販売する。2022年には「合同会社」として法人格を取得し、地元である滋賀県に本社を構え、琵琶湖のほとりで活動している。adf-web-magazine-new-edition-of-producership-1

紫洲書院は、これまでに新進気鋭の建築家・竹村泰による建築論『地球第三の森』や、地域と世界をつなぐビジネスの事例集『グローカルビジネスのすすめ』など、少部数ながらも一風変わった書籍を世に送り出してきた。adf-web-magazine-new-edition-of-producership-5

シゴトにも「編集」のマインドを

紫洲書院がこれまでに手がけた書籍は、いずれも竹本智志が「プロデューサー」として関わってきたもの。そんな中、2021年に発売された『グローカルビジネスのすすめ』の姉妹本として立ち上がったのが今回の企画で、この『グローカルビジネスのすすめ』を編集する中で、地方産品の魅力を都市の人々に向けて編集する「プロデューサー」たちが、想像よりもはるかに大きな存在であることを実感した。adf-web-magazine-new-edition-of-producership-6

「縁の下の力持ち」の心構え

今回出版した『新版プロデューサーシップのすすめ』のメインテーマは「プロデューサーシップ」、すなわちチームを支える「縁の下の力持ち」に求められる心構えやテクニックである。強いリーダーや注目を浴びるクリエイターでなくとも、実は裏方として、時には様々な影響を及ぼすことができる。本書では、宇宙開発からアイドルプロデュースに至るまで、さまざまな舞台で活躍する「プロデューサー」たちの実例からプロデューサーシップを紐解く。

目次

第1章 Inspire型
  • 「対話」から始めるチームプロデュース─テレビ番組制作の現場から:NHKエンタープライズ エグゼクティブ・プロデューサー 小堺正記
  • 異分野をつなぐカタリストの条件─大学・企業を越境する研究プロデュース:群馬大学 研究産学連携推進機構 教授 伊藤正実
  • 21世紀の主戦場・アフリカに種を蒔く─ ケニアで働くジェトロマンのプロデュース術:JETRO ナイロビ(ケニア)事務所長 西川壮太郎
  • IT技術を地域活性化にどう活かす? 「データシティ」福井県鯖江市の取り組み:jig.jp 福野泰介
  • コラム プロデュースするということ─個人的な経験から:東京大学名誉教授 原島博
第2章 Introduce型
  • アカデミズムとビジネスの接点を創り出す─企業サイドからアプローチする産学連携:キャンパスクリエイト代表取締役社長 安田耕平 / 取締役・オープンイノベーション推進部 プロデューサー 須藤慎
  • 企業とクリエイターをつなぐ〝流儀〟とは? コミュニティ・プロデューサーの仕事術:クリエイティブネットワークセンター大阪 メビック所長・チーフコーディネーター 堂野智史
  • プロデュースの技術は「華僑」に学べ!? 組織より「個」でつながるコミュニケーション術:東京和僑会 元事務局長 永野剛
第3章 Produce型
  • クリエイティブの荒野を開拓する─「富山デザイン経済圏」ができるまで:TRUNKディレクター / 富山県美術館副館長 /富山県総合デザインセンター所長 桐山登士樹
  • 熱狂を生み出す「コトバ」づくり─アイドルプロデュースの現場から:アイドルプロデューサー 伊藤公法
  • キャラクタードリブンが生み出す創造性─1匹の〝のら猫〟がクリエイションの質を変えるまで:ヌールエ 代表取締役社長/コンテンツプロデューサー 筒井一郎(イアン)
  • 10代から始める宇宙進出─「衛星設計コンテスト」が引き出した高専生のポテンシャル:東京都立航空工業高等専門学校名誉教授(元校長) 島田一雄

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『新版 プロデューサーシップのすすめ』書籍情報

発売2023年6月7日
仕様四六判 / 418ページ
定価紙書 1,980円(税込) / 電子版 1,250円(税込)