アートストレージホテル KAIKA東京のGALLERY ROOM・Aにて、アーティストDIEGOによる個展を開催
アートストレージホテルのKAIKA東京にあるGALLERY ROOM・Aにて、ストリートアーティストDIEGOによる個展「INTERNATIONAL GATE」が、2021年7月17日(土)から8月22日(日)まで開催される。
10代よりストリートアートを開始し、アーティストコレクティブ「SIDE CORE」のメンバーとして活動するDIEGO。世界各国のアーティスト達の壁画制作のディレクションを行うプロジェクトを主催するほか、村上隆キュレーションによる「バブルラップ」展(熊本市現代美術館、2018〜19)に参加するなど、ストリートから美術館まで発表の場を広げている注目のアーティストである。
本展でDIEGOは、誰もが街中で目にするシャッターに着目する。衰退した市街地がシャッター商店街と呼ばれることがあるように、シャッターの開閉からは、街の変化や経済活動との結びつきを読み取ることができる。コロナ禍で多くの街の店舗が閉店していたことは記憶に新しい。それは東京オリンピックへの兆しを前に様々な街が姿を変えてきたことにも重なる。こうして街が変化する中でシャッターはグラフィティの支持体としての顔を持ち、壁画プロジェクト「LEGAL SHUTTER TOKYO」を主催するDIEGOにとっては馴染み深い風景のひとつであった。
シャッターは世界中のアーティストが繋がっていくための扉でもあった。コロナ禍によって海外への渡航は困難となったが、本展では実際に墨田区の街中で雨風に晒されていた古びたシャッターを使用して制作された新作の平面作品を展示する。
路上で見つけた紙屑やガラクタ、ネズミなど、普段何気なく目にするものをモチーフに、ユーモラスな抽象絵画として表現するDIEGOの作品を、ギャラリースペースと宿泊者限定の音声ガイドが聞ける客室展示(Answer Room)とあわせて楽しむことができる。
※客室(Answer Room)での展示鑑賞には、KAIKA東京HPより宿泊予約が必要。
DIEGO/ディエゴ プロフィール
「日本のストリートシーンにおいて、最も風変わりなアーティスト」として知られるDIEGO。美術教育は勿論のこと、大学・専門教育は受けていないし、東京の荒々しいストリートシーンに揉まれて育った訳ではない。その代わり持ち前のオタク的観点によってgraffitiやストリートアートに精通し、街の中に独自の視点で表現を仕掛け続け、いつからか「ジワジワと知られる」ストリートアーティストとなった。
DIEGOの作品に登場する不恰好で可愛らしいキャラクター達は、彼が街の中を自転車を漕いで探し出したレトロな看板や、古本屋に足蹴に通って昔の印刷物から探し出した「製作者不明のキャラクター」である。また、彼の描く不思議な文字は、ヨーロッパを中心として新しい世代に広がるToy Graffiti(下手グラフィティー)の影響を受け、独自の視点で発展させたスタイルだ。このようなDIEGOのもたらす「脱臼したストリート表現」は、絵画や壁画というビジュアルアートから、また街の中のgraffiti、そしてコンセプチュアルアートまで、少しずつ活動の幅を広げている。近年ではSIDE COREの一員として展覧会の企画や作品発表に勤め、また自身が主催する壁画プログラムにおいても世界各国のアーティスト達の壁画制作のディレクションをおこなっている。近年の主な個展に「IMPORTANT GARBAGE」(2018, Hidari Zingaro)、グループ展に「バブルラップ」(2018,熊本市現代美術館)、「まちへ出よう展 〜それは水の波紋から始まった〜」(ワタリウム美術館,2021)など。
DIEGO「INTERNATIONAL GATE」開催概要
会期 | 2021年7月17日(土)~8月22日(日) |
会場 | GALLERY ROOM・A |
営業時間 | 8:00~23:00 |
観覧料 | 無料 |
URL | https://bit.ly/2TFcJ10 |