CSR / SDGs / リブランディングの一環として企業理念を可視化
「あたらしい社会参画のきっかけを提供する」を理念とし、誰もが参加しやすいコミュニティを目指して「障害者アート」事業を運営するソーシャルアート市場(いちば)は、理念やビジョン等の抽象的な企業概念を障害者アートとしての企業ロゴや筆文字などに視覚化する。企業による社会貢献の新しいカタチにつながる、このサービスを通じて、2023年10月24日に第1号となる企業ロゴ等をCAREARに提供した。
ソーシャルアートと企業ブランディングサービスの背景
ソーシャルアート市場は、AIが今後ますます台頭してくる社会において、普遍的なことは「人の想いや物語」であると考える。創業者や社長の想い、企業の理念等の「ストーリー」を、企業のリブランディングなどでより明確にしていくことと、その企業の想いをくみ取った障害者アーティストの自己表現を共生することで、一方通行ではない社会貢献のきっかけが提供できるのではないかという仮説から生まれる。この趣旨に賛同した多数の企業の中で、CAREARが第1号としてサービスを活用し、新たな企業ロゴと理念の文字アートをリブランディングに取り入れた。
今後の展開
企業の多様な「ストーリー」やブランディングに応えるべく、ロゴと文字だけに限定せず、写真、造形、楽曲、書籍等「アート」の広義的な「人類が創造する全てのもの」を対象としていけるようにサービス構築を進める。また、対象となるアートの種類が増えれば増えるほど、それぞれにスキルではなく「ストーリー」を持った興味関心ある障害者アーティストが参加しやすい風土醸成を目指す。その結果、障害特性が理由により社会参画が困難になっている障害当事者や家族にとって、社会との繋がりを少しでも持てるきっかけ創りを提供していく。
今回のロゴ作成の案件を頂いた際に、事前に企業様のミッションやビジョンをご共有いただきました。その思いを、シンプルで視認性の高いデザインを重視し、ブランドの核心メッセージを的確に伝えるロゴを作成することを意識しました。また、ミッションとビジョンを盛り込んだデザインを作成することができ、改めて企業様のご要望をしっかり理解することが重要だと学べました。
Nana(障害名ADHD)
弊社が当該サービスを利用した理由は、第一にアーティストの方のサンプル作品を拝見した時に、デザインとして素敵だなと感じたからです。そして、ソーシャルアート市場の代表・島田さんの 経営理念をお聞きした際に、彼は弊社が掲げているミッション(挑戦者に新しい景色を)の「挑戦者」であり、 彼が描く「新しい景色」に共感した為です。なお、今回依頼させていただいた障害者アーティストのNanaさんは、依頼時にお伝えできていなかった文脈をくみ取り、私の想像を膨らませる補足資料まで提供される等、感動品質の成果物を提供してくれました。
CAREAR代表 橋本尚弥
CAREARの新企業ロゴ
社名の砦をイメージできるような全体観と、その中にMissionとバリューが隠れているようなデザインへ
企業理念筆文字アート
制作者はマリオ(先天性白内障 / 角膜内皮機能障害)
ミッション:挑戦者に、新しい景色を。 Value:Side by side、Be Homo Ludens!、Farther and Faster
ソーシャルアート市場
アートを通じて障害児(者)の人々が、一人でも多く社会参画ができるきっかけづくりと、そこに関わる全ての人々の社会的信頼と貢献を高めていく活動をおこなう。国内のみならず、世界全体が混沌と先が見通せない社会と経済に突き進む中、活動を通じて社会を変えることは不可能かもしれないが、共感、参加してくれる人が一人でも多く笑顔になれるきっかけと、新しい社会参画のあり方を提供することを目的とする。将来的には世界で約12億人といわれている障害児(者)にもその輪を広げていきたいと目標を掲げている。