アルネ・ヤコブセンのテーブルクロックシリーズ「CITY HALL」
CITYHALLは、ARNE JACOBSEN(アルネ・ヤコブセン 1902-1971)が1956年にデンマークのルードブレ市庁舎を設計した際に手がけたウォールクロックのデザイン。自然の中に溶け込んだ直線的な建物との絶妙なコントラストが美しいルードブレ市庁舎に合うウォールクロックとして、ヤコブセンがデザインした。シンプルなバーンデックスが特徴のCITYHALL / シティーホール。クロックデザインとして完成された名作が、個性的な新しいカラーで発売される。
CITYHALLのテーブルクロックは、光沢のあるオールブラックケースに、文字盤、針、インデックスをホワイトに仕上げたカラーが定番であるが、新色は光沢を抑えたマット仕上げのケースが揃った。本体・足部分を全てマットに仕上げ、ケースの丸みと相まってデザインとなっている。インテリアにも調和しやすいニュアンスカラーの3色は、サンディベージュ、ペールオレンジ、ストーンブルーと名前が付けられ、個性的なカラーリングではあるが、ヤコブセンのデザインと組み合わさることで高級感のある雰囲気が漂い、キュートさと上品さが両立するテーブルクロックとなっている。機能としての置時計だけでなく、歴史的なデザインを飾るインテリアとして楽しめるプロダクトデザインとなっている。
ARNE JACOBSEN / アルネ ヤコブセン
アルネ・ヤコブセンは、デンマークが生んだ、20世紀でもっとも影響力の大きい建築家、デザイナーであり、今日のモダンな北欧デザインの原型を作り上げたデンマークデザインの父と呼ばれる。トータルデザインという名の完璧主義に基づき作られる作品は、建物だけでなく、家具およびその他のインテリアに至るまで統一したテーマのもとにデザインされている。「デンマーク国立銀行(1971年)」の設計時に作られた「バンカーズクロック」は、ヤコブセンの哲学が見事に花開いた傑作。「美しいものを作るのではなく、必要とされているものを作る」というヤコブセン自身の言葉通り、生み出すプロダクトデザインの全てが計算し尽くされており、それらが半世紀以上経過した今でもデンマークのみならず、世界中で高い評価を得ているのは、デザイナーとしての視点とユーザーとしての視点を高次元で具現化しているからと言える。