川内理香子のアーティスト活動の集大成『Rikako Kawauchi: Works 2014–2022』が美術出版社より発売
美術出版社は、「身体」という根源的なテーマで作品を発表し続けるアーティスト 川内理香の作品集『Rikako Kawauchi: Works 2014–2022』を刊行する。一般発売に先駆け、対象店舗での先行販売を2022年7月2日(土)より開始する。オンラインサイトOIL by 美術⼿帖では、事前予約を受付中。
川内理香子は、2015年の資生堂ギャラリー展示において最年少でshiseido art egg賞を受賞するなど、美術大学在学中から頭角を表し現在も注目を集める新進気鋭のアーティスト。昨年は「TERRADA ART AWARD 2021」のファイナリスト展に選出、今年も「VOCA展2022」で最高賞のVOCA賞を受賞している。
本作品集は、2020年に発行したドローイング集『drawings』(WAITINGROOM)に続き、2冊目の刊行となる。ドローイングに加え、ペインティング、彫刻作品を含む2014年から最新作までの約150点を収録。ペインティングは、引っ掻いたような強いタッチ、何層にも塗り込んだ絵具の層が、生々しい迫力を持って見るものを圧倒する。蛍光色も多用するペインティングの彩度にもこだわり、その色彩を印刷でも再現している。そのほか、川内の身体観に様々な観点から着目した蔵屋美香の論考、幼少期から今後の展開までを取材した最新のインタビューも収録しており、これまでのアーティスト活動の集大成とも言える1冊となっている。
川内 理香子 プロフィール
1990年東京都生まれ、2017年に多摩美術大学大学院美術研究科 絵画専攻油画研究領域を修了。現在は東京を拠点に活動中。川内が描く表情豊かな「線」は、ドローイングに始まり、厚塗りした油彩の層を引っ掻くように描くペインティング、キャンバスに針金を施した作品や、ゴムチューブ、ネオン管、粘土などを用いた立体へと、彫刻的な空間表現に奥行きをみせる。子供の頃から抱く食と身体への違和感をテーマに、人間の文化の始まりは料理にあると説いたフランスの社会人類学者/民族学者、クロード・レヴィ=ストロースの『神話論理』の神話の世界に出てくる動物などをモチーフにしたペインティングなど、多数の作品を発表している。
近年の展覧会として、2022年個展『Lines』(VAN DER GRINTEN GALERIE /ドイツ)、2021年個展『Empty Volumes』(WAITINGROOM/東京)、『afterimage aftermyth』(六本木ヒルズA/Dギャラリー/東京)、2020年個展『drawings』(WAITINGROOM/東京・OIL by 美術手帖/東京)、個展『Myth & Body』(三越コンテンポラリーギャラリー/東京)など。
2022年『VOCA展2022 現代美術の展望―新しい平面の作家たち―』にてVOCA賞を受賞したほか、2021年『TERRADA ART AWARD 2021』ではファイナリスト5組に選出、寺瀬由紀賞を受賞、2015年『第9回 shiseido art egg』art egg賞、2014年『第1回CAF賞』保坂健二朗賞を受賞している。
『Rikako Kawauchi: Works 2014–2022』書籍情報
著者 | 川内理香子 |
定価 | 6,600円(税込) |
仕様 | B5変型、上製、題簽貼り、箔押し、288頁 |
ISBN | 978-4-568-10549-0 C0071 |
一般発売日 | 2022年7月20日(水) |