都市が人の存在によって変化するアート空間に
アート集団チームラボは、深センのC Future Cityに、人々のふるまいの影響を受けながら、永遠に変化し続ける、インタラクティブなパブリックアート作品を常設展示した。2023年6月9日から公開中。
深センに開発中のC Future Cityは、総面積126万平米の新しい複合施設。300mのツインタワーオフィスビル、ショッピングセンター、ホテル・レジデンス、公園等から構成され、人々と都市、自然、アート、テクノロジーの共存を模索している。チームラボのアートを都市の公共空間に融合させることで、深センに新たなライフスタイルを創造することを目指しているという。
《滝と人々が生む渦》では、滝は、C Future Cityの空間をコンピューター上の三次元空間に立体的に再現し、そこに水を落下させ、空間の形による水の動きをシミュレーションし、描いた。人々が滝に近づくと、水の流れは変化する。C Future Cityに、そしてそこにいる人々に"憑依する滝"である。
渦は、人が動くと、その方向に力が加えられ、それによって流れが発生し、そのまわりとの流速差によって渦を発生させ描いた。流れ込む滝からも力が加えられる。人々の存在によって変化していく滝と、人々の動きによって生まれる渦である。
《Flowers and People in the Cubic Honeycomb - A Whole Year per Year》では、1年間の花々が、誕生と死滅を永遠に繰り返していく。人々が近くで動きまわると花々は散っていき、近くでじっとしていると花々は普段より多く生まれる。
鑑賞者が存在する現実の時間、都市の時間、花の生死が繰り返されていく時間、それぞれの異なる時間が、身体、都市、そして作品世界に接続したまま、交差し重なり合う。作品空間は、異なる時空が重なり合う。
パトリック・ブランの垂直庭園に、チームラボの滝が流れ、花が咲く。滝は、人々が近づくと、流れが変化する。花々は、人々が近くで動きまわると散っていき、じっとしていると咲き渡る。この地域に咲く一年間の花々が、季節とともに、誕生と死滅を永遠に繰り返していく。
また、同じ施設内には、共同的な創造性「共創」をコンセプトにした教育的なプロジェクトであり、他者と共に世界を自由に創造することを楽しむ「学ぶ!未来の遊園地」も常設している。
C Future City概要
会期 | 2023年6/9(金) ~常設 |
場所 | 中洲湾C Future City |
URL | https://bit.ly/3rDEAzi |