集英社マンガアートヘリテージより新作「Tanaami!! Akatsuka!! / Revolver」が販売
「マンガを、受け継がれていくべきアートに」というヴィジョンのもと、集英社が2021年3月にスタートした新事業「集英社マンガアートヘリテージ」より、このたび田名網敬一と赤塚不二夫のコラボ新作「Tanaami!! Akatsuka!! / Revolver」が発売された。6作品を、全種類まとめて20セット限定で先行抽選販売する。受付け期間は、2023年1月26日(木)から1月30日(月)までとなっている。
田名網敬一は、1936年生まれ。幼少期に第二次世界大戦を経験し、戦後デザイナー〜イラストレーター〜アーティストとして活躍した田名網は、「PLAYBOY 日本版」(1975〜2008/集英社)の初代アートディレクターでもあった。現在も国内外で活発に活動を続け、その作品はMoMA(ニューヨーク)をはじめ世界の美術館にパーマネントコレクションとして収蔵されている。
今回の作品では、少年時代、「マンガ家になりたかった」という田名網の、イマジネーションとエネルギーが炸裂している。赤塚不二夫作品を引用、変形、変身させる、あまりに自由な表現。ひみつのアッコちゃん、ニャロメ、イヤミ、バカボン、バカボンのパパ、レレレのおじさんなど有名なキャラクターに加えて、顔を家に改造される男(『天才バカボン』に登場)が今回のプロジェクトを代表するキャラクターとして再創造されている。
作品は、グラビア印刷機による、B1変形の大判プリント。1点ずつランダムな組み合わせのカラフルなボックスに収納され、美術評論家・山下裕二による解説(日・英)をおさめたブックレットが同梱される。エディションは各作品111点限定。その価値を保証し、次の世代へと引き継いでいくために、スタートバーンのブロックチェーンNFTサービスを採用し、来歴を永続的に記録していく。2023年2月以降は、集英社マンガアートヘリテージのサイトで1作品ずつ個別に販売する他、ギャラリー等での販売を予定している。
6作品のタイトル
- REV_GR_001 「リボルバー/鏡と鏡のあいだ」
- REV_GR_002 「リボルバー/鏡を見ている」
- REV_GR_003 「リボルバー/見つめる目」
- REV_GR_004 「リボルバー/ドカーン」
- REV_GR_005 「リボルバー/魔術の鏡」
- REV_GR_006 「リボルバー/イヤミとナンシー」
特装版作品集『TANAAMI!! AKATSUKA!! /That’s All Right!!』発売
現在「PARCO MUSEUM TOKYO」(渋谷PARCO 4F)で展覧会「 TANAAMI!! AKATSUKA!! / That‘s all Right!! 」が開催中。この展覧会場で、同名の画集を先行販売(限定999部/¥9,990)する。一冊ずつ印刷が異なる特殊な仕様の画集のため、全国の一般書店での販売予定はなく、今後はギャラリーや一部書店での販売を予定している。またネオシルクのプリント作品と画集をセットにした特別版(¥59,900)も、展覧会場で先行発売中。
富山の印刷現場に田名網本人が出向き、オフセット印刷機に直接特色インクを流し込む、という「ライブプリンティング」を敢行(2022年12月21日実施)。インクは時間とともに機械の中で重なり、混じり、一部ごとに印刷結果が異なるページができあがる。すべての本が少しずつ異なるという、実験的な試みの作品集となっている。