集英社マンガアートヘリテッジよりNFTサービスを採用した久保帯人『BLEACH』の活版印刷シリーズが販売
集英社のマンガアート販売の新事業「集英社マンガアートヘリテージ」より、このたび新作として久保帯人『BLEACH』の活版印刷作品が販売される。抽選販売申込受付期間は、2023年1月5日(木)~9日(月)となっており、特設ページより申込みを受付けている。
集英社が、「マンガを、受け継がれていくべきアートに」というヴィジョンのもと、2021年3月にスタートした「集英社マンガアートヘリテージ」。マンガ作家の画業に新たな光を当て、その作品に「美術品」としての永続的な価値を与える新しい取り組みとして、最良の印刷技術とマテリアルで、クオリティの高い「マンガアート」作品を制作している。また、その価値を保証し、次の世代へと引き継いでいくために、ブロックチェーン証明書を発行し、来歴を永続的に記録していく。
『BLEACH』最終章、千年血戦篇
『BLEACH』初となる活版印刷作品としてセレクトされたのは、512話「THE STAND ABLAZE(ザ・スタンド・アブレイズ)」最後の見開き。こちらは、活版印刷作品を制作するにあたり、久保帯人自身が選んだシーンのひとつ。『BLEACH』最終章、千年血戦篇には、壊滅の危機に陥った尸魂界(ソウル・ソサエティ)で、朽木白哉の「尸魂界を護ってくれ」の言葉を胸に刻み、ユーハバッハの前に降り立った黒崎一護が描かれている。コミックスでこの絵は、真横ではなく斜めに傾くようレイアウトされていますが、今回A3の原画から再製版を行ったことで、作中では裁ち落とされていた一護の左足や空の様子のプリントが可能となっている。エディションは各作品20枚に限定。その価値を保証し、次の世代へと引き継いでいくために、スタートバーンのブロックチェーンNFTサービスを採用している。
「The Press」シリーズ
1960年代製のドイツ製活版平台印刷機を用い、コットン100%の「グムンドコットン マックスホワイト」にプリントを行うのが「The Press」と名づけたシリーズ。高い圧力で柔らかで上質な紙にプレスされるため、印刷面が沈む独特の表情が美しくあらわれる。この独自の表現と取り組みが高く評価され、ドイツの「GMUND AWARD 2021」アート部門大賞を受賞した。
活版印刷を語る
また、『BLEACH』の活版印刷作品の販売開始を記念して、「The Press」シリーズの印刷を一手に担う、蔦友印刷の黒柳義訓と、戦前より欧文タイポグラフィの技術を発信し続ける嘉瑞工房2代目社長の高岡昌生との特別対談もホームページにて公開。全3回にわたって届ける。