現代美術家・舘鼻則孝が手がける伝統と革新が交錯する現代アート
江戸東京の伝統に根差した技術や産品などを新しい視点から磨き上げ、世界へと発信していく「江戸東京きらりプロジェクト」は、オンライン展覧会「江戸東京リシンク展 - 旧岩崎邸庭園で見るアートが紡ぐ伝統産業の未来-」を2022年3月24日(木)14:00から3月31日(木)の期間に開催する。現代アートの分野で国内外問わず幅広く活躍する舘鼻則孝を展覧会ディレクターとして招聘し、「Rethink(リシンク)」を起点として、歴史ある伝統産業の価値や魅力を新たなかたちで提案する。
前年より継続して開催される本展覧会は、新たに制作されたアート作品や伝統産業事業者が保有する貴重な歴史的資料を国の重要文化財である旧岩崎邸庭園で記録。3月24日(木)14時よりオフィシャルサイトで公開する。
舘鼻則孝プロフィール
1985年、東京生まれ。2010年、東京藝術大学美術学部工芸科染織専攻を卒業。遊女に関する文化研究とともに、友禅染を用いた着物や下駄を制作する。国内のみならず、ニューヨーク、パリ、 ベルギーなど世界各地で作品を発表。また、2016 年3 月にパリのカルティエ現代美術財団で文楽公演を開催するなど、幅広く活動している。作品はメトロポリタン美術館、ヴィクトリア& アルバート博物館などに収蔵されている。レディ・ガガ愛用のヒールシューズをデザインしたことでも有名。
「江戸東京リシンク展」に出展する伝統産業事業者の一覧
小町紅 伊勢半本店(こまちべに・いせはんほんてん)
1825年に紅を製造・販売する紅屋として創業。門外不出とされた秘伝の製法から作られる玉虫色の紅は、世界で唯一、江戸時代の製法そのままに作り続けられている。現在は小町紅などの本紅化粧品のほかに食紅、絵具の製造なども行っている。
江戸木版画 高橋工房(えどもくはんが・たかはしこうぼう)
安政年間(1854年~ 1860年)に創立し、現在に至るまで伝統の木版画の制作を続けている。初代から継承する「摺師」としての技術と、作品を総合的にプロデュースする「版元」としての幅広い知識と感性を活かし、商品の企画から制作までを行う。
江戸切子 華 硝(えどきりこ・はなしょう)
1921年創業の松崎人形は、節句人形を手がける老舗。現在は、三代目となる松崎光正氏の雅号である「幸一光(こういっこう)」をブランド名として伝統の技術を活かしたさまざまな人形づくりを行っている。
和太鼓 宮本卯之助商店(わだいこ・みやもとうのすけしょうてん)
文久元年、太鼓店として創業。太鼓・神輿の製造・販売を中心に事業を拡大。創業以来、宮本卯之助商店は祭と伝統芸能の保存と発展を使命とし、祭の持つ人々を繋げる力、世界に誇れる伝統芸能という日本の佳き伝統の継承に貢献している。
木目金 杢目金屋(もくめがね・もくめがねや)
2003年に創業し、江戸時代に生まれた伝統工芸技法「木目金」を用いて、グッドデザイン賞をはじめ世界的なデザイン賞受賞の結婚指輪を、自社工房にて職人が一つ一つ手作りするジュエリーブランド。
東京くみひも 龍工房(とうきょうくみひも・りゅうこうぼう)
1963年に創業以来、組紐にあった糸づくりに始まり、染色・デザイン・組みまでを一貫して行う都内で唯一の工房。伝統的な組紐だけでなく、先代から受け継がれてきた技術とノウハウから組紐を進化させる商品開発も積極的に行っている。
特別協力:金唐紙研究所(きんからかみけんきゅうじょ)
江戸時代にヨーロッパから渡ってきた、金唐革と呼ばれる装飾革を和紙を用いて日本国内で模作することから始まった金唐紙の復元に従事する研究所。重要文化財「旧岩崎家住宅洋館」や、重要文化財「旧日本郵船小樽支店」などの修復工事に携わっている。
「江戸東京リシンク展 - 旧岩崎邸庭園で見るアートが紡ぐ伝統産業の未来-」開催概要
会期 | 2022年3月24日(木)14:00~3月31日(木) |
URL | https://bit.ly/3tmVu2j ※オンライン開催期間終了後もアーカイブとして同URLにて閲覧可能 |