都立の美術館・博物館・ホールの2022年度開催イベント
東京都歴史文化財団より、2022年度の都立文化施設の実施イベント情報が発表された。東京都庭園美術館の蜷川実花展や、東京都写真美術館の野口里佳展、東京都現代美術館のジャン・プルーヴェ展、東京芸術劇場の『スカーレット・プリンセス』など、多彩なイベントが予定されている。各施設のラインナップは財団のホームページに掲載されている。
2022年度の主なイベント
東京都庭園美術館 蜷川実花展
開催期間:2022/6/25~9/4
写真家の枠を超えて映画、デザイン、ファッション等ジャンルにとらわれることなく多彩に活躍する蜷川実花による個展。旧朝香宮邸の独特な建築を活かしたインスタレーションが披露される。本展のために撮りおろした新作の写真や映像作品を含め、各室ごとに趣向を凝らした演出が見どころ。「蜷川による装飾展」として館全体の新たな見方を提示するものとなる。
江戸東京たてもの園 特別展 日本のタイル100年
開催期間:2023/3/11~8/20
幕末から明治期にかけ、西洋建築が日本で普及をはじめる際、内外装の素材として伝来した「タイル」。当初は「装飾煉瓦」等様々な名称で呼ばれていたが、普及が進むなかで不便が生じ、1922年(大正11年)4月に開かれた全国タイル業者大会で名称が「タイル」に統一された。それから100年となる記念すべき年に、日本におけるタイルの歴史とそれを通じて見える暮らしや建築の変化を紹介する展覧会を開催する。
東京都写真美術館 野口里佳
開催期間:2022/10/7~2023/1/22
水中や高地、宇宙といった未知の領域と人間との関わりをテーマに、見る者の想像を誘う作品表現で知られる現代美術作家・野口里佳(1971-)。「飛ぶこと」をテーマとした近作および新作を含め、写真と映像を中心としたインスタレーションによって紹介する。
東京都現代美術館 ジャン・プルーヴェ
開催期間:2022/7/16~10/16
20世紀の工業デザインと建築に大きな影響を与えたジャン・プルーヴェ(1901-1984)の大規模な展覧会。意匠から生産までを総合的に捉え、技術者や職人との協働で、家具から建築まで幅広く手掛けたプルーヴェは、自らを建築家でもデザイナーでもなく、「建設家」と称した。本展では、プルーヴェが制作したオリジナルの家具およそ100点、ドローイング等の資料に加え、移送可能な建築物も展示し、その仕事を網羅的に紹介する。
東京都渋谷公園通りギャラリー 線のしぐさ
開催期間:2022/4/23~6/26
「線」をキーワードに、日本とアメリカのアール・ブリュットの作品を紹介する展覧会。人物や原始生物、文字等の様々な対象に着想を得たとされるドローイングをはじめ、ワイヤーを用いた立体作品、木彫、ファイバー・アート等、多様な表現形態の作品を通じて、アール・ブリュットの豊かな線の表現を展観する。日米の作家、作品の交流など、幅広い作品への理解促進のためのプログラムを用意している。
トーキョーアーツアンドスペース TOKAS-Emerging2022
開催期間:第1期 2022/4/2~5/8、第2期 2022/5/21~6/26
これまでに300名以上の新たな才能を紹介してきた若手アーティストの発掘、育成、支援プログラム。142組の応募から選出された作家6名の個展を2期に分けて開催する。
東京都美術館 特別展 ボストン美術館展 芸術×力
開催期間:2022/7/23~10/2
古今東西の権力者たちは、その力を示し、維持するために芸術の力を利用した。本展では、エジプト、ヨーロッパ、インド、中国、日本など様々な地域で生み出された約60点の作品を通して、力とともにあった芸術の歴史を振り返る。
東京文化会館 第20回東京音楽コンクール
開催日:第2次予選 2022/8/20・21・22、本選 2022/8/26・28・30
新人若手音楽家の発掘を目的としたコンクール。2022年度は、ピアノ、金管、声楽の3部門を対象に開催。本選ではオーケストラ伴奏による演奏審査を行い、各部門の第1位から第3位の入賞者等を選出し、表彰式を行う。
東京芸術劇場 東京芸術祭 芸劇オータムセレクション『スカーレット・プリンセス』
開催日:2022年10月
ルーマニアが誇る世界的演出家のシルヴィウ・プルカレーテが、古典歌舞伎の傑作、鶴屋南北『桜姫東文章』に挑戦する。