GINZA SIX大規模リニューアルの新作アートは名和晃平によるインスタレーション「Metamorphosis Garden(変容の庭)」
開業4周年を迎える今春、開業以来初の大規模リニューアルを実施したGINZA SIX。新たなGINZA SIXの顔となる新作アートを、日本を代表する彫刻家・名和晃平が手掛けた。中央の吹き抜け空間に展示された「Metamorphosis Garden(変容の庭)」と題したインスタレーションは、生命と物質、その境界にある曖昧な存在が共存する世界をテーマにしている。展示期間は、2021年4月12日(月)から2022年4月30日の予定。
GINZA SIXの象徴ともいえる中央吹き抜け空間では、開業時に話題となった草間彌生をはじめとする、世界で活躍するアーティストの作品を展示し、クリエイティブなエネルギーと驚きの要素に満ちた、感性を刺激するアートプログラムを展開してきた。
今回のインスタレーションは、瀬戸内海・犬島の《Biota (Fauna/Flora)》(2013)のコンセプトを継承したもので、混沌から生じる新たな物語を表現している。
不定形の島々と雫のモチーフ、生命の象徴としての”Ether”、”Trans-Deer"から構成される彫刻群に振付家ダミアン・ジャレと共作したARパフォーマンスが重なり合い、絶えず変容する世界がリアルと仮想の両面から描写される。
※ARパフォーマンスは6月8日(火)開始。上映時間は約3分30秒
名和晃平プロフィール
彫刻家/Sandwich Inc. 主催/京都芸術大学教授
1975年生まれ。京都を拠点に活動。2003年京都市立芸術大学大学院美術研究科博士課程彫刻専攻修了。博士第一号を取得。2009年「Sandwich」を創設。感覚に接続するインターフェースとして、彫刻の「表皮」に着目し、セル(細胞・粒)という概念を機軸として、2002年に情報化時代を象徴する「PixCell」を発表。生命と宇宙、感性とテクノロジーの関係をテーマに、重力で描くペインティング「Direction」やシリコーンオイルが空間に降り注ぐ「Force」、液面に現れる泡とグリッドの「Biomatrix」、そして泡そのものが巨大なボリュームに成長する「Foam」など、彫刻の定義を柔軟に解釈し、鑑賞者に素材の物性がひらかれてくるような知覚体験を生み出してきた。近年では、アートパビリオン「洸庭」など、建築のプロジェクトも手掛ける。2015年以降、ベルギーの振付家/ダンサーのダミアン・ジャレとの協働によるパフォーマンス作品「VESSEL」を国内外で公演中。2018年にフランス・ルーヴル美術館ピラミッド内にて彫刻作品"Throne"を特別展示。
ダミアン・ジャレ プロフィール
振付家。ダンスをはじめ、彫刻家のアントニー・ムリーやミュージシャン、振付家、映画監督、デザイナーらと作品の合同制作をするほか、オペラや音楽ビデオの振付を手掛け、その活動は多岐にわたる。2013年パリ国立オペラにおいて、シディ・ラルビ・シェルカウイ、マリーナ・アブラモヴィッチと共同創作した『Boléro』を初演、好評を博し、フランス芸術文化勲章シュヴァリエ章を受章。近作として、ジム・ホッジズらとコラボレーションした『THR(O)UGH』(2015)、『BABEL 7.16』(2016, 「アヴィニョン演劇祭2016」)などがある。2017年には、イギリスのナショナル・ユース・ダンス・カンパニーのアーティスティックディレクターに任命。パリ国立シャイヨー劇場のアソシエイト・アーティストも務める。
「Metamorphosis Garden(変容の庭)」展示概要
アーティスト | 名和晃平 |
展示場所 | GINZA SIX 2F 中央吹き抜け |
展示期間 | 2021年4月12日(月)~2022年4月20日(予定)※ARは6月8日(火)から開始 |