岡山市中心部が、村上春樹『1Q84』の“青豆”とリンクする「公園」に変貌
2025年9月26日(金)から11月24日(月・休)まで開催される「岡山芸術交流2025」展覧会の企画概要が発表された。岡山芸術交流2025は2016年から3年に一度開催されている国際現代美術展で、今回が4回目。世界12か国から選ばれた31組のアーティスト、建築家、音楽家、思想家たちによる“ギルド”が、歴史と都市景観を編集し、街そのものをアートとして再定義する。すべての展覧会が無料で、誰もが気軽に体験できる開かれた展覧会を企画している。今年のアーティスティック・ディレクターをフィリップ・パレーノが務めている。
見どころ
だれもが気軽に参加できる国際現代美術展
「屋外の都市空間を多く活用し、岡山の街自体が作品へ」という構想から、多くの人が鑑賞・参加できるように、今回の岡山芸術交流2025では、すべての会場・作品で鑑賞料は無料。2016年から3年ごとに開催している本展において(過去3回開催)で鑑賞料を無料とするのは今回が初の試みとなる。
(過去作品)

(左) Liam Gillick, 《Development》2016, Aluminium, artificial grass, paint Collection of Ishikawa Foundation
Courtesy of the artist and TARO NASU, Tokyo © 2016 Okayama Art Summit Executive committee, Photo: Yasushi Ichikawa
(右)Rirkrit Tiravanija,《DO WE DREAM UNDER THE SAME SKY》, 2022
Courtesy of the artist and Tommy Simoens,GALLERY SIDE 2
Special thanks to CHUBU Inc.
© 2022 Okayama Art Summit Executive committee
Photo: Yasushi Ichikawa
高さ13.6mの仮想公園の”喋る”シンボルタワー
岡山芸術交流2025の「顔」として登場するフィリップ・パレーノによる13.6mもの塔状の巨大立体作品が旧内山下小学校に登場(日本初公開作品)。学習型AIと複数のセンサーを搭載した本作は、機械の身体と人間の女性の心をもつ存在として制作された。周囲の環境を感覚として捉え、理性として理解していくプログラムを内蔵したこのロボットの塔は、《∂A》というパレーノが創作した新たな言語を話す。その「声」を俳優・石田ゆり子が担当。岡山の地で得た情報を取り込みながら、日々変化し続ける本作がどのように成長していくのか。
街中にひそかに隠されたライアン・ガンダーのコインを探して持ち帰る
2023年に開催されたマンチェスター・インターナショナル・フェスティバルで展示され、大人気を博したプロジェクトが岡山で再現される。イギリス人アーティスト、ライアン・ガンダーによる「The Find(発見)」(日本初公開作品)と題されたこの体験型プロジェクトは、市内各所に密かに置かれた3種の言葉を記した彫刻(コイン)を鑑賞者が探して歩くというプロジェクト。

Courtesy the artist and Museo de Arte Contemporáneo Helga de Alvear, Cáceres, Photo by Tania Castro
Ryan Gander’s 《The Find》 is Commissioned by Factory International for Manchester International Festival.
路線バス型の作品《RAINBOW BUS LINES》約60台が岡山の街を走る
『ザ・バットマン』(2022年)、『ライオン・キング』(2019年)、『猿の惑星:新世紀』(2014年)、『レクイエム・フォー・ドリーム』(2000年)などに関わったほか、ルイ・ヴィトン、シャネル、ナイキ、アップルなどのビデオ、印刷広告、ファッションショーのデザインも手がけたアメリカのプロダクションデザイナー、ジェームズ・チンランド。今回そのチンランドが岡山の主要な公共交通機関のひとつである路線バスを作品化(日本初公開作品)。数十台に及ぶバスにはLEDライトの装飾が施され、それぞれが通常ダイヤ通りに岡山の街を走る。
会期中だけ稼働するラムダン・トゥアミによる“幻のラジオ局”「Radio Aomame」
パリを拠点に活動するモロッコ系フランス人デザイナーで、さまざまな分野に造詣の深い起業家ラムダン・トゥアミ。24時間365日稼働のライブオンラインラジオ「Music for Hikers」もプロデュースしているトゥアミが、今回の岡山芸術交流では岡山シンフォニービルに自身のラジオブースを設置し、「Radio Aomame」を配信する。
参加アーティスト
1.マリー・アンジェレッティ/ Marie Angeletti(フランス、1984年)
2.マルティーヌ・ダングルジャン=シャティヨン/ Martine d'Anglejan-Chatillon(アメリカ、1963年)
3.アルカ/ Arca(ベネズエラ、1989年)
4.朝吹真理子/ Mariko Asabuki(日本、1984年)
5.アニルバン・バンディオパダヤイ/ Anirban Bandyopadhyay(インド、1975年)
6.ニコラ・ベッカー/ Nicolas Becker(フランス、1970年)
7.ジェームズ・チンランド/ James Chinlund(アメリカ、1971年)
8.メアリー・ヘレナ・クラーク/ Mary Helena Clark(アメリカ、1983年)
9.フリーダ・エスコベド/ Frida Escobedo(メキシコ、1979年)
10.FABRYX/ FABRYX(アメリカ/フランス、2023年設立)
11.藤本壮介/ Sou Fujimoto(日本、1971年)
12.シプリアン・ガイヤール/ Cyprien Gaillard(フランス、1980年)
13.ライアン・ガンダー/ Ryan Gander(イギリス、1976年)
14.ニコラ・ジェスキエール/ Nicolas Ghesquière(フランス、1971年)
15.リアム・ギリック/ Liam Gillick(イギリス、1964年)
16.ホリー・ハーンダン & マシュー・ドライハースト/ Holly Herndon & Mathew Dryhurst
(アメリカ、1980年/イギリス、1984年)
17.石田ゆり子/ Yuriko Ishida(日本、1969年)
18.Isolarii/ Isolarii(イギリス、2020年設立)
19.アレクサンドル・コンジ/ Alexandre Khondji(フランス、1993年)
20.ミレ・リー/ Mire Lee(韓国、1988年)
21.ルクレシア・マルテル/ Lucrecia Martel(アルゼンチン、1966年)
22.ハンス・ウルリッヒ・オブリスト/ Hans-Ulrich Obrist(スイス、1968年)
23.プレシャス・オコヨモン/ Precious Okoyomon(イギリス、1993年)
24.ヴェレナ・パラヴェル/ Verena Paravel(スイス、1971年)
25.レイチェル・ローズ/ Rachel Rose(アメリカ、1986年)
26.ディミタール・サセロフ/ Dimitar Sasselov(ブルガリア、1961年)
27.ティノ・セーガル/ Tino Sehgal(イギリス、1976年)
28.島袋道浩/ Shimabuku(日本、1969年)
29.サウンドウォーク・コレクティヴ/ Soundwalk Collective(フランス、2001年創設)
30.ラムダン・トゥアミ/ Ramdane Touhami(フランス、1974年)
31.アンガラッド・ウィリアムズ/ Angharad Williams(ウェールズ、1986年)
「岡山芸術交流2025」開催概要
| 会期 | 2025年9月26日(金)~ 11月24日(月・休) |
| 時間 | 9:00〜17:00(一部除く) |
| 休館日 | 月曜日(ただし、10/13(月・祝)、11/3(月・祝)、11/24(月・休)開館、10/14(火)、11/4(火)休館) |
| 会場 | 旧内山下小学校/岡山県天神山文化プラザ /表町商店街 /岡山市内各所 |
| URL | https://www.okayamaartsummit.jp/ |

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