ハイランドパークの過去・現在・未来について学びつながる場
Togetherは、ペンシルベニア州ピッツバーグのハイランドパークの過去、現在、未来について、人々が互いに聞き、学び、つながるためのコミュニティテーブルとして、アーバン・コンガによって作られた。このプロジェクトは、ピッツバーグの公共公園を新しい方法で活性化させる「ピッツバーグ・アート・イン・ザ・パークス」の取り組みの一環として行われた。
デザインは、ハイランドパークのコミュニティとその周辺地域との一連の参加型デザインワークショップを通じて開発された。ゲーミフィケーションやイマジネーションプレイなどの遊びの方法論を活用し、共同体のストーリー、価値、フィードバックを収集。この共同体の対話は作品のデザイン内のすべての構成要素の開発に用いられた。
ハイランドパークのプールとカーネギー湖に隣接するTogetherの場所は、コミュニティ内でも互いに関わりを持たない様々な層が利用する、公園の重要なエリアであることが重要視された。このエリアはピッツバーグで最も多様な人々が利用する公園のひとつで、最初の統合プールとして社会的なつながりと分裂の長い歴史を持っている。このプレイスケープは物理的な空間だけでなく、これらの空間を利用する人々の間をつなぐ役割を果たすように設計され、多機能なランドマークとして、オープンエンドなプレイデザインを活かして社会的な障壁を取り除き、人と人、そして公園そのものをつなげようとするものである。視覚的な目的地というだけでなく、公園の機能的な付加要素となり、社会的な活動のための共同拠点となることを目的としている。
Togetherのデザインは敷地内にある2本のトネリコの古木を包み込むように、一連の階段状のサーフェスが配置されている。この2本の木は作品を自然の景観に固定すると同時に、夏の間、空間を自然な日陰にする役割も果たしている。起伏のある表面はテーブル、ベンチ、ステージなど、コミュニティが自分たちで作ることができるスペースとして機能し、インスタレーションとして固定されたものでありながら、使う人に変化を与え、常に変化し続ける体験を生み出し、人々がこの空間を新しい方法で使う度に形を変えていく。プラットフォームの表面に刻まれたパターンのデザインは、作品と空間の中に動きのある感覚を生み出すため、水の波紋のイメージから生み出された。一日中太陽光が作品を通過すると、光のカスケードが地面を波打つように移動する。作品は透明であるため、自然環境と調和し、風景の中で視覚的なランドマークとなることができる。ゴールドイエローはピッツバーグとの関係だけでなく、希望や幸福、安らぎといった感情を呼び起こすことができることから、地域の人々の声によって選ばれた色である。周囲のスペースは、出店やバーベキュー、パーティーなど、孤立した状態で使用されていたため、この作品は、これらの活動を相互に結びつけ、人々の距離を縮めるための付加的な要素となるようデザインされている。このインスタレーションが社会とのつながりの架け橋となり、ピッツバーグのコミュニティがさらに団結することを期待している。
アーバン・コンガは地元ピッツバーグのコミュニティ・ストーリーテラーであるアリッサ・ヴェラスケスとも協力し、作品の事後評価ツールとしてジンを作成。このジンはハイランドパークで実施された作品のプロセスや公園の歴史を紹介するとともに、コミュニティが自分の考えを振り返るためのスペースとして活用されている。
アーバン・コンガについて
アーバン・コンガはニューヨーク州ブルックリンを拠点とし、オープンエンドな遊びを通してコミュニティの交流と社会的活動を喚起することに焦点を当てた、多様なクリエーターからなる受賞歴のある複合的デザインスタジオ。彼らの作品は、既存の都市構造に絡み合った包括的でマルチスケールな遊びの機会の生態系として、より遊びやすい都市を創造するというアイデアを探求している。このスタジオではかつて見過ごされていた、あるいは十分に活用されていなかった状況を、刺激的で創造的な場所に変えるための新しい方法を研究している。仕事を通じて、彼らは世界中のコミュニティ、NGO、企業、自治体、機関と協力する機会を得て、大規模な都市介入、遊べる製品、ワークショップ、講義、開発計画、公共政策の提言を提供している。