東海林健建築設計事務所によるトラス構造で周囲とのつながりを作るテントのような住宅

実家、収納エリア、個室など、完全自立型住宅に必要な機能のほとんどはすでに敷地内に存在していた。設計の方向性は、現場にすでに存在する構造を活性化し、必要性が生じたとき、気分が変わったときなどに新機能に適応する可能性のある建物を作成することだった。

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Photo credit: Shinkenchiku-Sha

建物は、多くのビニール温室と作業小屋で構成される周囲をエミュレートし、120mmの正方形の木材部材を使用し、単純な一連の「Aフレーム」トラスを作成している。その構造は大きなテントのイメージだ。

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Photo credit: Isamu Murai

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Photo credit: Isamu Murai

ユーザーのニーズであった”大きなオープンスペース”をシミュレートするために、ストレージ、パーティション、個室は可能な限り削除されている。そのかわり、周囲の他の建物のサポートに頼るため、建物の外壁から突き出して既存のアーキテクチャの使用を促進する構造になっている。これは単体では決して完全になれず、より大きな建物全体、グループ全体の中での一部を形成する”暮らし”を作り出すことを目的としていた。

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このように、シンプルな「一連のトラスフレーム」として、村の集合体の一部となることで、これらすべてのエンティティを接続することを目的としている。周囲の建物やコミュニティとの新しいつながりを作りながら、古いつながりを強化している。それは以前は強力な相互接続の集まりであった村を活性化する、新しい”村の管理体制”を示す「小さな家」の提案だ。

(このプロジェクトは第9回 A+Awardsを受賞。)

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東海林健建築設計事務所

東海林健建築設計事務所は2008年、新潟に設立された建築会社。住宅・商業施設・クリニック・保育施設等の新築、及び店舗内装、リノベーション、土地活用の企画立案、小さな家具に至るまで、秋田・山形・新潟・東京・神奈川・静岡・神戸と色々な地域に渡り、プロジェクトを進行している。住宅・商業空間・公共空間と、求められる機能が変わっても、その要望を解き答えるだけではなく、その空間に居る事自体が快適であること、また建物を外から眺める事自体が快適であること、をコンセプトにしている。