小堀哲夫建築設計事務所 × 大和ハウス工業 × フジタによる共創

小堀哲夫建築設計事務所大和ハウス工業フジタは世界で権威のある国際建築アワードのひとつであるアーキテクチュア・マスタープライズ(AMP)2023の施設建築部門で最優秀賞を受賞した。このプロジェクトは建設・不動産事業を展開する大和ハウスグループの依頼により、従業員49,000人のための開かれた交流と共創の場づくりを目指したもので「MORI NO KAISHO」として親しまれている。

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Exterior View
Photo credit: Tomoyuki Kusunose

現代の会所づくり:新しい出会いの場

デザインチームは変化の激しい予測不可能な社会の中で、人々が集い、共に学ぶことの意味を考え、施設を利用する多くの人の意見やアイデアを取り入れるため、大和ハウスグループ全体のメンバーで、設計段階で計3回のワークショップを開催。その中で出たキーワードをもとに、この施設のコンセプトを「森の会所」と決めた。「会所」とは室町時代、身分の異なる人々が輪になって連歌や和歌を詠んだ文化交流の場のことで、そこから着想を得て現代の「会所」として人々が集い、刺激し合い、影響を与え合う場となることを目指した。

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Exterior View
Photo credit: Tomoyuki Kusunose

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The Master Livingroom
Photo credit: Tomoyuki Kusunose

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Exterior View
Photo credit: Tomoyuki Kusunose

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Exterior View
Photo credit: Koji Yamazaki

1300年前の土地の記憶

建設に先立って行われた埋蔵文化財調査により、平城京の南部に位置する約1300年前の集落や住居跡が発掘された。建築家たちは井戸や建物の基礎、柱などの遺構に深い感銘を受け、これらの景観や人間の集いの本質は決して変わることはなく、土地の記憶を未来に伝えるべきだという信念を確固たるものにした。

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Remains
Photo credit: Tetsuo Kobori Architects

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The Reception Area
Photo credit: Koji Yamazaki

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Bird's-eye View
Photo credit: Koji Yamazaki

3つのエレメントのハーモニー:風・太陽・水

人と人とのつながりを感じられるスケール感を持たせるため、全長230mの敷地を大きく「風」「太陽」「水」の3つに分割して建物を構成しており、このアイデアは大和ハウス工業の創業者が21世紀の企業ビジョンとして掲げた言葉と呼応している。「太陽のホール」は自然光を取り込むために360度開放されたスペースで、500人を収容可能。また、「風のパティオ」は食事をしながら会話を楽しむ場所であり、「水のサロン」では、創業者の哲学を学び、自分自身を見つめ直すことができる。

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The Sun Hall
Photo credit: Tomoyuki Kusunose

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The Sun Hall
Photo credit: Tomoyuki Kusunose

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The Wind Patio
Photo credit: Tomoyuki Kusunose

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The Wind Patio
Photo credit: Tomoyuki Kusunose

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The Wind Patio
Photo credit: Koji Yamazaki

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The Water Salon
Photo credit: Tomoyuki Kusunose

小堀哲夫建築設計事務所

1971年岐阜県生まれ。1997年法政大学大学院建築工学専攻修士課程修了。卒業後久米設計に入社し、2008年に小堀哲夫建築設計事務所を設立。クライアントとの対話を重視し、ワークショップを重ねながら、より良い建築を追求。人とその土地の歴史や自然環境とのつながりを生み出す新しい建築や場の創造に取り組んでいる。

大和ハウス工業

「住まい」を核に「インフラ」を含めた幅広い事業を展開。それぞれの得意分野を融合させることで、まちづくり全般を一貫して手がける企業グループに成長した。他企業と連携し、土づくりから住宅などの建築、販売後の維持管理までを一貫して手がけるバリューチェーン力を武器に、その活動領域を日本から世界へと広げ、開発途上国の新たなコミュニティづくりに貢献している。

フジタ

1910年に設立された日本の大手ゼネコン。日本のみならず、中南米やアジアでも高い建設実績を誇る。都市計画、不動産投資、事業・技術革新を通じて、常に新しいビジネスの創造に努め、大和ハウスグループの総合力と国内外で培った建設技術やノウハウを融合させ、社会に貢献し続けることに力を注いでいる。